自分を恐れる少女がみんなに愛される話

本当の意味 ページ23

義「そうか。よく頑張ったな。日の光に弱いお前はおそらくどれもクリア出来ないだろうと思っていたんだが。」


なんだか期待してなかったと言われている様な…義勇さんだけは私に期待してくれているのだとそう思っていたのに。


なんだか少し落ち込む。


義「今回の岩柱のもとでの修行。クリアするのが目的ではなかった。」


『…！！どういうことですか？』


義「お前の呼吸を本来の力を発揮出来るように切り替えるためのものだった。」


『本来の力？』


義「律の呼吸は本来日差しの下に出て力を溜めて夜に呼吸によって力を発揮するというものだ。」


『そうなんですか？』


私は自分の呼吸についてまだほとんどの事を知らない。ただ練習を一切したことがないが初めから出来た。


義「おそらくな。日の下で身体を動かすことによってお前はどんどん強くなるはずだ。」


おそらく、なるはずだ、、、義勇さんの口から確信の持てない言葉が並び私は少し不安になった。


義「ここにいる鬼は十二鬼月。お前が力試しをするのに不足はないと思う。もし何かあればすぐに俺が守る。」


真剣な眼差しの義勇さんに少しドキっとする。


「『………！！！』」


鬼の気配。おそらく義勇さんも気付いている。


義「行くぞ。」


『はい！』


2人は夜の闇の中へ駆け出した。

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