狗巻棘くんは私と結婚する運命 弐【呪術廻戦】

肆拾陸話 条件 ページ1

静御前の言葉に五条悟は笑う




「そうか、、、



だから50年に1度か、、、




確かにその条件にヒットし「偉大な呪術師を産んだ者」のリストは皆50歳より前に亡くなっていた、、、」





五条の言葉に棘がつっと息を呑む





「たかな、、、こんぶ？



おかか、、、」




五条は棘の言葉に顔を伏せた









浅葱は50歳以上生きられないの？



そんなの、嫌だ









棘はそう言った






静御前は静かな瞳で棘を見つめた







『狗巻の子よ』





静御前の凛とした声に棘は顔を上げた





『婚約者、か




御堂家も落ちぶれたものだな





呪術の混合が生まれると分かっていながら




我が姉神家と婚姻関係を結び




その上また狗巻家と関係を持つことにより




呪術の混合が生まれようとしている』






静御前は窓の外を見た




『この子はその呪術の混合により



ずっと虐げられてきた





家族からも見放され




唯一愛を注いでくれた母は姉神家へ連れ戻された




この子は妾の生まれ変わりゆえ


私はずっと寂しい思いをするこの子を見てきた






そんなこの子の気持ちをお主は分かってやれるか




否、分からないだろう









それでも







傍にいたいか』








棘は意志を曲げぬ瞳をしていた






「しゃけ」








静御前は微笑んだ






『よし




其方にこの子を預けよう』







棘はゆっくり頷いた






『話を戻すが



呪縛のことだ




私が何故呪縛を掛けているのか




何となく察しは着いただろう





呪唄が使えない浅葱は




その体質を発揮することはできない




つまり浅葱を攫ったあいつらは




体質を発揮できない浅葱を攫っても無駄という事だ』






「浅葱を攫ったのは夏油傑で間違いないと思う





一緒に浅葱の姉・萌黄も行動しているはずだ



鏖殺された御堂家に残穢が残っていた」






鏖殺の言葉を聞いて




当主は「そんな、、、」と呟いた





静御前は顔色を変えず五条に問う






「その夏油というのは



額に縫い目のある黒髪の男か？




切れ長の目をした」





「あぁ、まだ誰かいるのか？」





五条の言葉に静御前は少し考えた






「、、、もう1人



あとから来た者がいた





継ぎ接ぎ顔で少しくすんだ水色の長髪





名は真人と言っていたが





恐らく呪霊だ、、、




どうした？」





五条は薄ら笑みを称えていた






「七海と遭遇した呪霊だ」

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