. ページ6
in side
「…〜ってことがあってさぁ、どっと疲れちゃったよね」
昼休み。
昨日の出来事を光になんとなく喋った。
「自転車戻してくれるなんて、人は見かけによらないね〜優しいね、その人。」
なんて言う光。
「でもいのちゃん、疲れたとか言いながらなんか嬉しそうじゃん(笑)」
…え?何いってんの?
「いやいや全然嬉しくないから!!
…って言うと語弊あるか。確かにありがたかったけど!出来ればもう関わりたくないって言うか……」
「そうかなぁ?いのちゃんな〜んか顔緩んでるけど、そのイケメンにキュンキュンしたんじゃないのぉ〜〜〜〜??」
ニヤニヤしながら私のことをつついてくる光。
そんな訳ないから!
ツンとした私の反応が面白いのか、ますますからかってくる光。
〜〜〜
“下に潜ったらあぶねーよ?(笑)”
見上げた先に見えた、自転車を支える男らしいけどシュッとした腕。
覆いかぶさるような体勢による距離の近さ。
影になって暗いけど見える、整った顔。
ふわっと香る、海のようないい香り。
〜〜〜
なぜか急にフラッシュバックしてきて。
自分の頬が熱くなるのが分かる。
え、なんでなんで?
助けてもらっといて悪いけど、正直ああいう人たち苦手だし、気疲れしたはずなのに……
「いのちゃん顔赤いよ(笑)」
光に両ほっぺたをむにっと掴まれる。
「うっひゃい…!(うっさい)」
うまく喋れない私を見ておかしそうに笑う光。
111人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:林檎ばなな | 作成日時:2022年6月20日 23時