短編集花 (ページ14)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:15,230 hit

・ページ14

in side

「髙木さんが助けてくれて良かったです…じゃなかったら私、、、どうなってたか…」

想像しただけで心臓がキュッとなる。

ふ〜、すぅ〜、とゆっくり呼吸をして、涙がまた溢れそうになるのを堪える。

しっかりと目を見つめて言う。
「高木さん。本当にありがとうございました。」

「いやいや。…俺は、、責められてこそ感謝される筋合いはないよ。俺のせいみたいなもんだし。本当にごめん。」

頭を下げる髙木さんに焦る。

「ちょ、！謝らないでください！！
髙木さんは初めてあったときから、私を助けてくれてばかりじゃないですかっ！」

そうだ。髙木さんはいつも私のピンチを助けてくれる。

まさにヒーローじゃないか。

そのことに気付いて胸がドキドキしてしまう。

私の勢いにちょっとびっくりしてる髙木さん。
「いやそんなことはないけど…(笑)

ホントごめんね。

伊野尾さん。何かあったら、俺に連絡して。」

渡された紙切れには電話番号。

そして家まで送ってもらい無事に解散……とはいかず。

夜遅くまで(帰宅時20時だった)私を連れ出し、
私の頬を赤く腫れさせた張本人を髙木さんだと
誤解した両親が、
“二度とウチの娘に近づくな！”と怒鳴り、
髙木さんにビンタしたのだ！！！

私はあわあわと焦り、事の次第を掻い摘んで両親に話した。

すると、目に涙を浮かべた両親は私をギュッと抱きしめ、髙木さんに謝罪と感謝を述べた。

そして、帰っていた私のヒーロー。

〜〜〜
翌日学校で(もちろん人気のないとこで)光に話すと、
何故か光が泣き出した。

しかもしゃくりあげて。

「なんで光が泣くの(笑)」

「だってぇええ〜〜、いのちゃぁぁぁあん〜〜うぅぅ……」

「鼻水垂らして汚な(笑)」

でもそんな風に私のことを思ってくれる友達がいることに、心が暖かくなった。

【私のヒーローFim】