MEMORY 【影山飛雄】

05. 息抜き ページ5

…








　『…自分で起きますよーだ』







　そう言って体を起こした。
　飛雄は今日は部活はないって言ってたし。

　なんか、暇だなー。







　「…朝ごはん、できてる」






　飛雄は意外に料理ができる。
　得意でもないし不得意でもない。
　つまり

　美味しくはないけどまずくもない。






　『あ、ほんと？
　 着替えよっかなー』






　そう思いながら立ち上がると
　家の中にインターホンが鳴り響いた。

　頭の中に?マークが浮かんでる。
　こんな朝からなんだろ。




　そう思いつつ下には下りない。
　ゆっくりと着替え始める私に


　ため息を吐いた飛雄は１階へと降り、
　ドアを開ける音がした気がした。






　途端響く5つの音。









　『あ…今日、遊び行くじゃん』








　今日は
　及川と、岩ちゃんと、
　マッキーとまっつんとお出かけの予定だったはず。




　残り3人は、今日は模試なんだって。







　どうも、受験生です。
　息抜きで遊び行こうねーって話してた。






　すっっっかり忘れてた。
　やべぇやべぇ。





　とか思いつつ
　何故かと用意してあった服を着る。






　ドカドカ聞こえる階段を上る足音。









　「ちょ、及川さん!!
　 姉貴着替えてるんですってば」

　「何でそれをお前が知ってるの!?」






　…騒がしい






　「うっせぇ及川」






　ケタケタ笑う2人の笑い声。
　お前らは笑う事しか出来ないのか。





　何なんだよ









…

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