昔、隣の席だった君。【skt】 (ページ40)

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となり*40 ページ40

立っている人は目を丸くして私の方を見ている。
顔からして、まふくんだろう。きっと。

まふくん(と思われる人)は何も言わずにただただ黙ってる。

…まふくんが人見知りとか激しいというのは本当だったのだろうか。
だとしたら、私から挨拶くらいはしないと。

と、意気込んで言おうと思った時スマホをいじっていた男性(おそらくそらるさん)が私のことに気づき、「あっ」と呟く。

そして3秒ほど私の方を見てさかたんの方を見、一言。

「…彼女？」

違います！
否定しようとするとさかたんが先に慌てて口を開いた。

「ち、違います！言ってたじゃないですか、俺の元同級生の人がうらたさんの代わりに来るって。」

「あぁ、そんなこと言ってたね。」

そらるさんは若干のんびりとした口調で言い、私の方を向いた。
今度こそ、挨拶するチャンスだ！

そう思った私は、そらるさんの方を見て心臓がバクバクという中、口を開く。

「初めまして、瀬川Aと言います。今日は急に来てしまってすみません。」

ぎこちないが、笑顔で言えたとは思う。
第一印象は大事だからね。

「…初めまして、そらるです。」

そらるさんは、私の方を見て小さく会釈をする。
それに私も会釈を返す。

「ちょ、そらるさん！なんで普通に挨拶できてるんですか！」

まふくんが驚いたように半分悲鳴のような声でそらるさんに言う。

「いや、普通に出来るでしょ。反対にお前が人見知り激しすぎるだけ。」

そらるさんにズバッと言われたまふくんは「うっ」と呟き、私の方を見る。

「………は、初めまして、まふまふです。」

恐る恐る、という感じで挨拶をするまふくんがなんだか可愛く思えてきてクスッと笑ってしまう。

「そらるさん、まふまふさん、歌などいつも聞いてます。今日のライブも楽しみにしてます！
応援してます、頑張ってください！」

私の言葉に、

「ありがとうございます」

と少し微笑んで言ったそらるさん。

「あ、ありがとうございます…！！」

と感激という感じで言ったまふくん。

2人とも、動画などで見てるイメージと変わらなくてよりAtRの2人を好きになれた。