昔、隣の席だった君。【skt】

となり*37 ページ37

「じゃ、な。」

「ありがとうございました!!」


うらたんに親戚家まで送ってもらい、自分の部屋に入り鞄を見つめる。
そして、ウサギのキーホルダーを見つめ思わずにやけてしまう。



「おそろい、か。」

呟いて、もう一度ふふっと笑う。


寝る準備をして、布団の中に入る。
真っ白な天井を見て、今日のことを振り返る。

……さかたんと一日過ごしていたなんて。
きっとこれ、ばれたら坂田家全員に恨まれるレベルだろう。

しかも、晩ご飯はうらたんもいてうらたんに送ってもらって……。


今日の私、幸せすぎじゃないですか。

少し微笑んで、瞼を落とす。
時間も遅かったため、すんなりと眠りにつくことが出来た。




………





「ん………」

スマホのバイブレーションがすぐそばで聞こえて、ゆっくりと瞼を開けた。
スマホは顔のすぐ隣にあり、まだ寝ぼけたまま画面を見た。



“昨日はありがとうね!ほんま楽しかったわ〜^^
で、早速ライブの事なんだけど、15時に昨日と同じ場所でええかな?”


誰から送られてきたのかを見ると、一瞬で目が覚めた。


「え、さかたん?」

え、なんで私、さかたんとライブの話してるの?
そう思って、頭が冷静になり昨日のことを思い出す。


あ、そうださかたんとAtRのライブに見に行ける事になったんだ……。

そのまま昨日のことを思い出して、またにやけてしまう。
ダメだ私。最近にやけが止まらなくなっている。




“了解!昨日の場所ね、おっけいです"


そう送って、電源は切らずにツイッターを開く。

まず、AtRのライブの呟きを探し、グッズを見る。
確認し終えたら、そのままさかたんの呟きを見た。



[おはよ!!昨日焼き肉食いすぎて、まだ腹が重い……泣]


それを読んで思わず笑ってしまう。
確かに、さかたんたくさん食べてたよなぁ。

リスナーの人達とは一歩先の事を知っている私は、1人優越感に浸っていた。

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