佰 玖拾 漆 話 ページ9
るぅとside
炭治郎が…勝った
累を倒した。原作どうりに
さとみくんは、原作の知識があるんだ
僕はこんな細かいところまで覚えてなかった
さとみ「な?信じてよかっただろ?」
るぅと「あ、はい!」
さとみ「もう少しすればころんもくる。後はアイツにまかせてゆっくり休んどけ」
柔らかい声で、さとみくんは優しく僕の頭をなでた
さとみくんが前世の雰囲気と同じで安心した
…けど
今のは不思議と引っかかる言葉だった
違和感を覚えた
その言い方は、まるで自分はもうここには居られないとでも言っているように聞こえた
るぅと「さとみくん、は…?」
恐る恐る、聞いてみると…
まるで地雷を踏んでしまったかのように、さとみくんの様子は一変した
さとみ「…俺は、行く」
るぅと「!!…待ってくださいっ!どこに行くんですか?せっかく会えたのに…」
夜だからだろうか…13年ぶりにあって目が潤んでいたからだろうか…
霞んで見えていたさとみくんの表情が、今やっとハッキリ見えた
さとみくんの目は…死人のようだった
るぅと「何ですか、その目…何が…あったんですか?」
さとみ「お前には関係ない」
るぅと「そんな…関係なくないです!そんな酷い顔色して…何を抱え込んでるんですか?行くなら、僕も一緒に…」
さとみ「じゃあ、お前…地獄にでも着いてきてくれるのか?」
るぅと「え…」
冷たい声…冷たい瞳…
さっきまでの柔らかい表情が嘘のよう
はじめに感じた懐かしい感覚がどこかに吹っ飛んだ
ただただ言葉を失った
さとみ「…人が来るな」
るぅと「え…」
今までのあまりの衝撃に言葉が出なかった
ただ、その気配は今の僕でも感じ取れた
確かに、こちらに接近する2人の気配がある
…ころちゃんたちだろうか?
さとみ「…悪ぃ。るぅと、ここでおれにあったことは忘れてくれ」
るぅと「え?何を…」
さとみくんは、僕の額に手を当てた
と同時に、強い睡魔が襲った
薄れゆく意識の中…
僕はやっと、さとみくんの、今までの発言の違和感に気がついた
僕が怪我した理由は言っていないのに、なぜ他人をかばったことが分かったのか…
さっき、「もう少しでころんが来る」って、何故ころちゃんが来ると分かっていたのか…
まぶたが閉じる寸前…
最後に見たのは、「ごめんな」と言って去っていくさとみくんの背中だった
162人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なずな(プロフ) - すみません...こんな場でいうのもあれなんですけど、「いづれ」は、「いずれ」だと思います...すみません、こんな感動のコメント欄で…ごめんなさい… (2022年4月27日 19時) (レス) @page17 id: 6bfa476d19 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ツバキさん» 同じ意見の人がいてくれて嬉しいです。私もたくさん紫くんに救われました。また笑顔で戻って来ることを、信じて待ち続けたいと思います。そしたらおかえりと言いましょうね! (2022年3月20日 12時) (レス) id: f188915e5e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - しらたまさんさん» そうですね。私も同じ気持ちです。紫くんのおかげで救われたこともたくさんありました。まだ読み続けてくれてありがとうございます!そう言ってもらえて本当に嬉しいです。頑張っていきます!これからもよろしくお願いします。 (2022年3月20日 12時) (レス) id: f188915e5e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 犬次郎さん» 私も同じ気持ちです。紫くんにはずいぶん助けてもらいました。STPRさんや菊池さんも、今回の件で苦労されてるはずですから。しっかり反省してもらい、また戻って来ることを願っています。 (2022年3月20日 12時) (レス) id: f188915e5e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 夢見りぃゆさん» そうですね。私もまったく同じ気持ちです。紫くんにはしっかり反省してもらい、また笑顔で帰ってきてもらいたいです。みんなで祈りましょ! (2022年3月20日 12時) (レス) id: f188915e5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りん | 作成日時:2021年7月31日 14時