気まぐれその２ (ページ8)

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かみなりページ8

黒×紫

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今夜は雨。それも土砂降り。

雨自体は嫌いやないけど、

あんまりにも強いのは嫌や。

今日はそのおかげでヒナが久しぶりにうちにおるから

この止みそうにない雨に感謝するけど。

それにしても雨、強過ぎちゃうか？

突風とかもありそうやなぁって

思いながら天気予報見とったら

案の定大雨洪水警報と強風注意報が出とった。

そして、天気予報では触れられとらんけどさっきから遠くの空がピカピカ光っとる。

ドカンときて停電だけはやめてや、色々めんどくなるから。

意味もなくカミサマに頼んでまう。

そんな俺の願いも虚しく、たった数分後にその光がうちのマンションを直撃した。

リビングでくつろいでいたヒナも俺もその瞬間は驚きのあまり、とっさに抱き合ってもうた。

直撃された所為で、暫くの時間、停電は確実みたいや。

こんな暗い部屋で過ごすんはしんどいな。

稲妻が見えるの怖すぎるねん。

｢ヨコぉ、そこおってな？雷嫌やねん。止むまで！｣

ほら、ヒナも柄になく怖がって俺にしがみついて震えとるし。

嗚呼、可愛い。

あれ、なんでやろ。

停電の夜の雷ってあんまりいい気分はせんのに、

たまにはアリなのかもなって思ってる。