【小説】貴方が悪魔として生きる日々。【募集企画】

違うところで違う堕天使 ページ28

一方が殺伐としている雰囲気の中


「人間が落ちている――まァ、私には関係ないでしょう」


彼女、フラミア・シルデットはあいも変わらず賭け事をやっていた
人間が落ちているという事態にも自身は関係ないだろうとたかをくくっていた

だから、巻き込まれたのかも知れない

その後も彼女は賭け事でいっぱい勝っていたのでついに追い出された
ちょうがないよねストレート勝ちに加え30連勝もしていたからね


「ちェ……楽しみが失った……」


口を尖らせながらふよふよと空を飛んでいる
次の楽しみはなにかないかな〜と異常なものを探し求めている姿は
さながらハンターのようだった

今、異常なものといえばもちろん、ヒトだろう
だから彼女は考えた、賭け事がうまそうなのを何人かさらって楽しもうと
彼女はどこまで言っても賭けに狂っているのだ
だから、行う


「ん？何、あの炎？」


青く揺らめく美しい炎――ただし動いている
それだけだったら私もそれで終わっていたのだけどね〜


「な、何だよ！」
「助けて！！」


悪魔も人間も関係なく襲われていた
何じゃあの光景……えっ、何じゃあの光景

でも、この光景を見て面白そうと思っている当たり
私もここへ来てだいぶ狂ったんだろうな〜と思う

私は関係ないしね〜無視しても良いんじゃないのかな？
なんて思っていた


「助けて！お姉さん！！」


人間の女の子がそう言った
……そんなに懇願されたら私も助けずにはいられないよね
だって、私は遊びを司っていた元天使……

賭け事の堕天使になってからはあんまり助けたことないから
情はないと思っていた。だけど、違ったようだ


「消え失せよっか」


彼女の手にはいつの間にか消化器があった
その消化器を炎の何かにぶっ放して消滅させることに成功した


「大丈夫？無事？？」

「うん！ありがとう！お姉さん！！」


元気いっぱいで女の子は私にお礼を言う
そんなふうにしているのを見てたら情が湧いてくる……


「ここは人間にとったら危険からね〜私が助けてあげるよ！
私のことはフラミお姉ちゃんって言ってね♪」

「わかった！フラミお姉ちゃん」


指パッチンを一つして仮装セットを取り出す

彼女の能力は賭け事の道具を取り出すことが一般的とされているのだが
その真髄はカジノ異空間を生み出すことである
さっきの消化器も今の仮装セットもカジノ異空間であったものを取ってきたのだ


「んじゃ、列車に向かおーっと」


一人の堕天使と一人の人間が煉獄列車へ旅立った

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