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彼の優しさと彼女の優しさ5 ページ14
「あなたも変わりたいって思ってるんですか？」
「ええ、まぁ。」
「その前に、一つ聞いておきたいことがあるんですが、差し障りがなければだけど。」
「はい。」
「あの時、あの場所で何してたんですか？」
「ですよね。そう思いますよね。」
「あんな姿見たら、誰だって心配しますよ。」
「そんなに、酷かったですか？」
「はい、今にも消えて無くなっちゃうって
思いました。」
「消えて、無くなる･･･？
儚げだったということですか？」
「私にはそう見えたんです。
いったい、どうしちゃったんですか？
私が初めてお会いした時には、そんな感じじゃ無かったですよね。」
まずい、私、一方的に喋ってる。
こんな質問して、嫌われちゃったかな。
ここで、話たくないかもしれないし。
でも、気にはなるし。
あー、黙ったままになっちゃった。
どうしよう。
あー、こんな時にマスターがプリン持って来てくれたらなぁ。
「あの〜。」
「あ、はい。」
「私の話、聞いてもらえるんですか？」
「もちろん、こんな私で良かったら。」
「実は自分で抱えきれなくなってたんです。」
「自分の感情に？」
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作者名：niko | 作成日時：2020年2月12日 21時
