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おかえり。⑧ ページ44

おーくらside

やす、俺の所に帰ってきてくれて、ほんまに

ありがとう。

実は、ほんまはちょっとだけ心配していたん

だ。

やすは舞台にのめり込むタイプだし、憑依型

だから、そのままゴッホさんになっちゃった

らって。

そんな心配してた俺に、あっさりと帰ってき

てくれたね。

ほんまに嬉しいよ。

「ねぇ、なんか考えてる？」

お風呂から出て、今は何をしてるかというと

やすの髪の毛をドライヤーで乾かしている。

「なんも考えてへんで。」

「嘘ついたらウソップさんになっちゃう

よ。」

「バレたか。(笑)」

「明日になったら鼻が伸びてたりして。

(笑)」

「そんなこと、あるか〜い。」

「へ、へ。」

「あのな、さっき考えてた事はね、」

「うん。」

「やすが俺の所に帰ってきてくれて安心し

たなって思ってたの。」

「やっぱり？」

「うん、大丈夫やとは思ってたけど、あん

時のおまえはあまりにもゴッホさんすぎて

な。」

俺がそう言うと、やすは俺の方を振り向き、

こう言った。

「あんな、俺言い忘れてたこと、あんね

ん。」

「ん？」

「まだちゃんと言ってなかった。」

「だから、何を？」

「おーくら、」

「うん、」

「ただいま。」

やすのこの言葉に俺は腰が砕けそうになって

しまった。

一瞬で、めっちゃドキドキしたやん。

でも俺もちゃんと言わなきゃ。

「やす、」

「なぁに？」

「やすにも言わなあかんこと、あんねん。」

「なぁに？」

「やす、おかえり。」

〜fin〜

PS、

その後の二人はと言うと、

熱い夜になりましたってことだけ申し上げ

後はご想像にお任せいたします。(笑)

夢にでてきてくれますように。