類は友を呼ぶ�� ページ3
村上side
あかん、遅刻しそうや。
テレビの収録を終えて、急いで着替えをして
局をとびだした。
待ち合わせまで後30分。
これなら何とか間に合いそうだ。
今日は例のお好み焼きパーティの日。
俺たちが言い出しっぺだから、遅刻するわけ
にはいかないわけで。
とりあえず倉子さんは行ってるとは思うん
だけど。(笑)
タクシーを店の近くで降ろしてもらい、足早
に歩いていると、
「社長〜。」と声がした。
どこや、どこや〜とまわりを見渡してみると
声の主は雑貨屋さんにいた。
「倉子さん、こんなところで何をしてます
の？」
「お買い物です。
時間があったものだから。
それに、みんなもいるんです。」
「村上さん、こんにちは。」
あらぁ〜ほんまや。
みんなおるやないか。(笑)
それにみんなカップ持ってはる。
いったい何が始まったというんや。
「え？みんなでお揃いのカップ買おうと思
って。
社長も一緒にどうですか？
事務所で使ってるやつ、だいぶ傷んでます
よ。」
「そうやなぁ、そうするか。」
「自分で選びます？
それとも、私たちが選んであげましょう
か？」
やっぱりそう来たかぁ〜。
女性にありがちな事だわな。
自分で選んでおいて、
それでお支払いはしっかり回ってくるんやか
らな。
「倉子ちゃん、それいいわ。
それに丸子ちゃんのも買ってあげないと。
どうせなら、私たちから丸子ちゃんにプレゼ
ントにする？」
「それいいわね。
たまには丸子にも貢いでおかないとね。」
「そうよね。(笑)」
という話がどんどん進んでいるし。
「横子さんも一緒に選ぼうよ。」
「え？私？」
「そう、私よ。(笑)」
「みんなで選んだ方が楽しいよね。」
「村上さん、大丈夫ですか？」
「彼女たちが楽しいなら、それでええです
わ。」
「確かに、女性が笑ってたほうが平和で
平穏ですからね。」
「大倉さん、妙に実感こもってますな。」
「別にそういうことじゃ・・・ないですけ
どね。」
「そういうことに、しときますか。(笑)
ところでカップなんですが、」
「はい？」
「安田さんとお揃いなんですが、なんか意
味でもあるんですか？」
「あ、このカップですか。
これには意味がありまして。
実は私たちカップルなんで。」
今、なんと言いました？
カップ？
カップル？
頭が混乱してしもうた。
「社長〜、それじゃ行きましょうか？」
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作者名：niko | 作成日時：2021年9月6日 13時
