授業中、何しよう。

水曜２限 ページ16

先生が違うとこうも集中できるものなのか。

水曜２時間目の化学は私の担任が教えている。

アメとムチの使い分けがとても上手い先生で、ジョークも交えてくれる可愛らしい女性である。

要するに大好きな先生だ。

ところでこの化学だが、正式名称は「科学と人間生活」。

普通に化学基礎・化学で問題ないと思うのは私だけであろうか。

ちなみに一度も人間生活を交えた学習をしていない。

未だ意味をよく分かっていないのだが、ものすごく真面目なエッセイタイトルのようで良いですね。

さて、化学であるが、これは中間考査でかなり良かったので塾にも先生にも感謝している。

さらに授業がすべてプリント形式なので、板書をとらなくて済む。

なんとありがたいことか。

稀に睡魔に襲われるが、先生のくりっとした目に貫かれると一気に恐縮して、

「どうも、すみません」

と背筋が伸びるのだ。

それでも点数が伸び悩んでいるのはやはり苦手だからであろう。

言い訳に過ぎないが、どうやら根本的に脳みその構造が理系の方々とは違うらしい。

理解はできても発展させることができないので点数が取れるわけもなく、試験中することといえばただ呆然と薄いテスト用紙を眺めるのみである。

苦手な化学に、好きな先生。

後者を選択するのは必然的であって、私はうんうんと相槌を打ちながら先生を眺めてにやにやしていた。

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