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翌日。
同じクラスの円堂に『今日は部活出るよ』と伝えたところ、彼は輝かしい笑顔を浮かべると白石の手を引いて部室まで歩いた。途中周りの目が痛かったが振り払うこともできなかった白石は、部室前についてから深いため息をつく。
そして扉を開ければ、帝国学園との試合の際にベンチで応援をしてくれていた春奈の姿が。新聞部の彼女が何の用かと皆が注目すると、春奈は意気揚々と話し出した。
「新聞部の音無春奈!今日からサッカー部のマネージャーやります!皆さんの練習見てるだけじゃ物足りなくて、だったら一緒の部活に入った方が早い!そう思ったんです!
新聞部の取材力生かして、皆さんのお役に立ちたいと思います!よろしくお願いします!」
「ってわけ……」
「あ、あぁよろしく!」
饒舌の入部挨拶に戸惑いながら新マネージャー春奈に握手を求める円堂。
その後ろで「音無じゃなくて」「やかましの間違いなんじゃないの?」と少し上手いことを言ってる半田とマックスに、白石は後ろから苦笑いを浮かべた。
ーーー
その頃、今では雷門サッカー部の練習場として定着している河川敷で、染岡はひとりでシュートを打ち続けていた。
外れてもすぐに打ち直し、ゴールポストに当たって弾きかえってきたものも直接蹴る。それでも満足にシュートは入らない。
「クソ、クソッ、クソォ!!」
最後の1発を力任せに蹴った時、ボールは青い何かに包まれた。
が、一心不乱にシュートを打つ染岡にそれを気にする余裕はない。
染岡は両膝を地面につくと、追うように両手もつけた。汗が頬を伝って、顎から落ちる。
「染岡!頑張ってるな!」
「……円堂。
うまくいかねぇよ。何かいけそうなのに、全然ゴールが決まらねぇ。……これじゃストライカー失格だな」
そう言って自嘲気味に笑う染岡を、円堂は真っ直ぐに見つめた。
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作者名：-naki-
x他1人 | 作成日時：2018年5月28日 20時
