【ヒプマイ】山田家の不登校少女は小悪魔すぎる3【逆ハー】

一郎誕生日その２ ページ20

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『今日は二人でデートしよっか』

一郎「え、いいのか！？」


散々悩んだ挙句に私が導き出した答えはこれだ。



最近は忙しくて二人で出かけることは無かったし、一郎も二人で出かけたいって言ってた。

それに一日あればきっとプレゼントくらい用意できるだろう。



そんな考えでデートのお誘いをすると案の定一郎は嬉しそうな表情を浮かべた。






一郎side



『変、かな』


「...少し可愛すぎないか？」



リビングでAの支度を待っていると不意に後ろから声がかかる。

振り向けばそこには可愛らしい女性が立っていた。


髪を緩く巻き、濃すぎない化粧を施しているA。

いつもはシンプルな服を好む癖に今日は肩のない白い花柄のワンピースを着ている。



『一郎と久々に出かけられるから張りきっちゃった』



むっとする俺を余所に頬をほんのりと赤く染めながら微笑むAにトクンと胸が高鳴る。


こいつを外に出したくない自分もいれば、今すぐにでも他の男に自慢したいような気持にも襲われる。



「じゃあ行くか」



そんな葛藤を押し殺し平静を装いながら俺たちは出掛けることにした。


....どうか手を出しませんように。







Aside



一郎「どこ行くとか決めてるのか？」


『うん、とりあえず』



支度をしながらある程度どこ行くのかは決めてある。

さすがにプレゼントも用意してない上にノープランはまずいからね。



『それよりも一郎、手』


一郎「手がどうかしたのか？」


私は隣を歩く一郎にそう言って手を差し出す。

私が何をしたいのか理解していない一郎は首を傾げた。



『....今日はデートでしょ』



そう言って私は一郎の手を取りぎゅっと繋ぐ。

「....そうだな」と言って握り返してくれた一郎の頬は暑さのせいだろうか、心なしかほんのりと色づいていた。

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