第121話 ページ47
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「この子たちも連れていくなら乗せるよ」
まるで地獄のような空気が流れた中、その空気を壊したのはニコニコと笑みを貼り付ける父さんだった。
私が震えを見せたせいか、真澄はそれ以上何も喋りかけてこなくなって。
万里は父さんが気に入らないのか、ずっと威嚇したまま。
そんな二人に挟まれた咲也はどうしたものかと焦りながら視線を巡らせている。
本当なら、父さんと同じ空間にはいさせたくないけど、私にはそれを断ることができない"理由"がある。
『...お願い』
そう頼んだ私がよっぽど意外だったんだろう。
三人から突き刺さるような視線が送られて。
その視線から逃げるように下を向けば、父さんの後に続いて車へと乗り込んだ。
―――勿論、車内で会話が盛り上がる訳もなく。
「真ん中の君は何て言うんだい?」
咲也「へ!?お、オレは――」
『咲也、答えなくていいから』
「へぇ、咲也くんって言うんだ。いい名前だね」
『っ、』
しまった、と思いながらはっとして横目で父さんの方を見れば、父さんは正面を向いたまま薄く笑っているだけで。
相変わらず何を考えているか分からないその表情に、すっと手足が冷えていく心地を感じる。
私の事なんか、興味無いくせに。
なんでよりによって咲也を"狙った"んだ。
そう考えれば考えるほど、やっぱり一緒に帰るんじゃなかったとういう後悔の念に苛まれ。
寮につくまでも、父さんがこの三人に何かするんじゃないかと気が気でなかった。
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琥珀(プロフ) - えななんさん» 更新ができずお待たせしてしまってすみません...。こうして今でもコメントいただけると、とっても嬉しいです!寒くなってきましたので、お身体にはお気を付けくださいね。 (2022年10月6日 11時) (レス) id: 3c7d372253 (このIDを非表示/違反報告)
えななん(プロフ) - だいぶお話も進んで、冬組に近づいてきていて嬉しいです!これからも楽しみにしてます! (2022年10月3日 17時) (レス) @page41 id: 15071f4cc5 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - るるるーさん» ありがとうございます!これからも喜んでいただけるように更新を続けていこうと思っているので楽しみにお待ちいただけると幸いです! (2022年8月8日 0時) (レス) id: 74473316dd (このIDを非表示/違反報告)
るるるー(プロフ) - この前作品を読み始めたばかりなのですが、あっという間に読んでしまいました!!ワードセンスや設定などとても好みです!無理しない程度に、更新頑張ってください。応援しています! (2022年7月29日 18時) (レス) id: 4d458783a4 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 瑠李さん» 本当ですか!?お読みいただきありがとうございます!更新頻度にばらつきがありますが、是非楽しみにしていただけると嬉しいです^^ (2022年7月14日 10時) (レス) id: 8c7c498829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥珀 | 作成日時:2022年4月11日 23時