第７５話 ページ1
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夕飯も食べ終わり、部屋でのんびり過ごしていた私。
一人も飽きてきたから、部屋を出て中庭を抜ければ、談話室から賑やかな声が聞こえてくる。
それだけで、自然と上がる口角。
何かしてるのかな。
そう思いながら、談話室の扉に手をかける。
扉を開ければ、私の予想通り談話室には結構な人数がいて。
同時に目に入ってきたのはテーブルに置かれた沢山の布。
その他にもスーツっぽいものまである。
幸もいたから、多分秋組の衣装でも作ってるんだろう。
そんな時、
一成「あ、サクちゃん。今、秋組の衣装の打ち合わせをやってるところだよん！」
こっちこっち、と私に向かって手招きしたかず。
それに従うように、私はかずの隣に腰掛けた。
かずの言う通り、幸の手には沢山の衣装が抱えられていて。
幸は今回公演に出る訳じゃない。
だから自分で作る余裕があったんだと思うけど。
―――言ってくれれば手伝ったのに。
何となく感じてしまった寂しさを心の中で隠しながら、「かっこいい感じになりそうだね」と笑顔を向けた椋に頷く。
いづみ「幸くん、もう衣装できたの？」
幸「いや、これはまだ借り物。今回はこの既製品の服をアレンジしたいと思ってるんだよね」
...なんだ、まだ作り始めた訳じゃないのか。
それなら幸に手伝ってって言われてないのも当然で。
少しだけ緩んだ頬に気がついて、咄嗟にきゅっと顔を引き締める。
そうしてる私を余所に、万里は顔を覗かせて置いてある既製品の服を見た。
万里「すげー。ビンテージ物の皮じゃん」
『え？あ、ほんとだ』
臣「高そうだな」
ほー、と感心している私たち３人とは対照的に、首を傾げた十座。
十座「ボロボロなのにか？」
太一「こういうのは古ければ古いほど価値があるんッス！」
幸「布から作るよりもちょっと予算がかさむんだけどね」
いまいちピンときてないのか、へえと返事はしたものの表情はさっきと変わらず。
まあこういうのの良さは、分かる人と分からない人がいるからねえ。
私だって、ビンテージ物の方が貴重だったりするのは分かるんだけど、あんまり積極的に買ったりはしないし。
どっちかっていうとこういう服は万里の方が好みだと思う。
これなら万里もちょっとは公演が楽しみになったりしないかなぁ。
そんなことを思っていれば、さっきからずっと一言も発していなかった左京が唐突に口を開いた。
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琥珀(プロフ) - えななんさん» 更新ができずお待たせしてしまってすみません...。こうして今でもコメントいただけると、とっても嬉しいです！寒くなってきましたので、お身体にはお気を付けくださいね。 (2022年10月6日 11時) (
レス) id: 3c7d372253 (このIDを非表示/違反報告)
えななん(プロフ) - だいぶお話も進んで、冬組に近づいてきていて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2022年10月3日 17時) (レス) @page41 id: 15071f4cc5 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - るるるーさん» ありがとうございます！これからも喜んでいただけるように更新を続けていこうと思っているので楽しみにお待ちいただけると幸いです！ (2022年8月8日 0時) (レス) id: 74473316dd (このIDを非表示/違反報告)
るるるー(プロフ) - この前作品を読み始めたばかりなのですが、あっという間に読んでしまいました！！ワードセンスや設定などとても好みです！無理しない程度に、更新頑張ってください。応援しています！ (2022年7月29日 18時) (レス) id: 4d458783a4 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 瑠李さん» 本当ですか！？お読みいただきありがとうございます！更新頻度にばらつきがありますが、是非楽しみにしていただけると嬉しいです＾＾ (2022年7月14日 10時) (レス) id: 8c7c498829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀
| 作成日時：2022年4月11日 23時
