イナズマイレブン～FF編～第1巻 (ページ48)

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（４６）不真面目ページ48

円堂「よーっし！風丸、いくぞ！」

風丸「おぉっ！」

聖悟「…………」

春奈「あ……天空センパイ。練習、しないんですか？」

聖悟「必要ない。練習したら、強くなっちゃうだろ」

春奈「はい……？えっと、皆さん強くなるために特訓を……」

聖悟「あれは僕よりも弱いから。
スポーツなんか、やる気になる程だんだんつまらなくなってくる。
第一、僕に勝てるヤツが現れるわけないし」

生まれつき、人より倍以上高い頭脳と身体能力を持つ自分にとって、平均的な頭を持つ人間は平凡過ぎに見える。

欠伸が出るほどに見飽きしてしまうのだ。

平和が一番と思うのはいいが、平和過ぎる世界で退化してゆく人間は、いざという時対応できないだろう。

『あの人』を忘れたくなくて、地元中学の運動部の主将からの誘いでサッカー以外の球技をやってみたこともあった。

その主将は一樹さんの知り合いの御曹司でもあったが、これがまた自分と随分気が合う人なわけで。

聖悟「……あー、帰るわ」

木陰から腰を上げて、聖悟は部室へと歩きだした。

春奈の呼び止める声がしたけれど、そんなのはお構い無しにジャージを羽織って校門を潜った。

春奈「もぅ……」

円堂「あれ？音無、天空は？」

春奈「それが……、勝手に帰っちゃったみたいで。私は呼び止めたんですけど……」

半田「はぁっ？！あいつも不真面目なもんだなぁ～」

壁山「初戦もうすぐなのに、天空センパイ大丈夫なんスかねぇ」

円堂「……オレ、ちょっと探しに行ってくる！」

染岡「おい、円堂？」

円堂「悪いけど、オレ抜きで練習してて！」

円堂はユニフォームのままで、雷門中を飛び出して聖悟を探しに行った。