【ヒプマイ】山田家の不登校少女は小悪魔すぎる４【逆ハー】

海水浴その６ ページ36

三郎side




姉さんが着替えるのを待っていると、ポッケに入れていたスマホが振動する。


案の定開いてみるといち兄からで、何とか場所は取れたみたいだ。






―――"分かりました。姉さんが着替え終わったら向かいます"







出来るだけ簡潔に文を打って送信ボタンを押す。


いち兄と仲良くパラソルを立てている二郎のことを考えるとムカつくが、こっちは姉さんの水着姿を一番先に見れるからまあいい。






―――一体姉さんはどんな水着を着てくるんだろう。





こうして姉さんが来るのを待っている時間も僕にとっては楽しくて仕方がなかった。









「ねえねえ、君今一人？」









....こいつらに話しかけられるまでは。









「いえ、人を待ってるんで」






せっかくの至福の時間を邪魔されたことに内心舌打ちをしながら、あくまで冷静に返す。


一対一ならまだしも相手は三人だ。むやみに攻撃的だと面倒くさそう。


てか香水臭いなこいつら。


姉さんの方がよっぽどいい匂いがする。





「ねえ、私たちと遊びに行こうよ」




「結構です」








「お友達と一緒でもいいからさ！」



「行きません」





ぐいぐいと腕を引っ張ってくるこの人達に溜息をつく。


脳みそついてんのかよ、行かないって言ってるだろ。







そろそろ限界を迎えたその時...









『三郎っ』






僕の大好きな声が背後から聞こえてきた。





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