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12:長官 ページ12

東長官は、デスクを挟んで階級に似合う高そうな椅子から立ち上がった。

「私の娘は29で君と同学年だ。今言ったような性格だから、相手もいないだろうし、娘から友人の話を聞いたこともない。どうか貰ってやってくれないか、、?」

そう言いながら頭を下げてきた。
僕は心底驚いた。東長官は僕から見たらなのはもちろん、黒田裏理事官よりも上の立場。
縦社会の警察組織で上官が下の者に頭を下げるなど聞いたことがない。自分の娘を結婚させるためだけに。

そんなことされたら断れるはずもない。僕はトリプルフェイスが聞いて呆れるほど動揺しながら、見合い話を受け入れる返事をした。


その返事を聞いて、東長官は心底安心したような顔をして、いや、父親の顔、と言った方がふさわしいのだろうか。優しい顔をして言った。

「ありがとう、助かるよ。日時は5日後の今週の金曜日の20:00だ。黒田から君を休ませるように申し出があった。あえてこの時間にセットしたから、この後の時間を考えて使うように。場所はベルツリーホテル最上階のスイートレストランだ。」

組織が壊滅してからというもの、残党処理や事後処理などで平日週末問わず登庁し雑務をしていた。風見にも何度か帰れと言われたが、全てはねのけ続けていた。
最初に見合いを断る理由を聞かれた時に何を言っても、無駄だったのだと思い知らされた。

「承知しました。」
「よろしく頼むよ、降谷零警視正。」
「ッ!はい、失礼します。」

敬礼をして部署の部屋に戻っていく。
5日間でウォッカや組織の末端達を尋問したり、抱えている案件を一段落するところまで持っていったりしなければならなくなった。

週末に有給を使わない休暇を強制的にとらされた。

13:仮眠 降谷side→風見side→←11:お呼び出し 降谷side



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紅葉楓(プロフ) - 紅音時 楼寿さん» 楽しみにしていただいてありがとうございます!応援、励みになります!これまでよりゆっくりになってしまいますが、これからも更新し続けます!頑張ります!!! (4月10日 22時) (レス) id: 68bcdf560e (このIDを非表示/違反報告)
紅音時 楼寿(プロフ) - いつも楽しみにしています!更新頑張ってください♪ (4月9日 8時) (レス) @page27 id: 4c57eb2496 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉楓 | 作成日時:2024年3月5日 15時

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