11:お呼び出し 降谷side ページ11
【降谷side】
風見が取った内線は警察庁の長官だったらしい。
要件は言われなかったが、恐らく見合い話だろうと検討をつける。
バーボンとしての任を解かれた今でも、組織の裏切り者を死を持って罰するジンを始めとする何人かの幹部は勿論、下っ端の残党も沢山いる。
そんな中お見合いして、僕に関わったことによって狙われるとなっても、責任は取れない。そもそも、恋愛なんて蘭さんたちの話を聞くだけでお腹いっぱいだ。
長官室の前に着き、1度深呼吸してからノックをした。
「所属と名前を。」
「警備局警備企画課、降谷零です。」
「入れ。」
「失礼します。」
警察庁長官、東長官は僕が警察学校入るちょっと前までゼロの人だったらしい。
この人も、無理矢理お見合いさせられて政略結婚させられた人だと聞いたことがある。
「ご要件はなんでしょうか。」
「降谷、君は見合い話を断ってるそうだな。」
何を言われるのかと思ったら、ただの事実確認。
「そうですね、」
「降谷くん、その理由を聞いてもいいか?」
本音は面倒だからだが、、、。
「ジンを始めとする幹部数名はまだ捕まえていません。組織のボスやラムが捕まったとて、僕を命を狙う人をまだ居ます。その状態ですと、相手の女性の命も狙う人が現れる可能性があり、危険だからです。」
配偶者を確実に守れる保証は無い。
それは狙われてる今でも、少し経って落ち着いてきても、だ。
僕のゼロという所属も簡単に口外できるものでは無い。
「…私の娘は、人の気配が近づいただけで顔を上げる。何度か盗聴器を仕掛けたことあるが、なにか聞こえる前に壊されたことしかない。それだけ警戒心が強いんだ。更には何を感じても顔に出ない無表情で無愛想さ。君の所属を公言しなくとも受け入れてくれるはずだ。」
自分の娘に対する批評が激しい。
長官のお嬢様は長官に関心を向けられたことが少ないのだろう。
そう思っていたら、デスクを挟んで階級に似合う高そうな椅子から立ち上がった。
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紅葉楓(プロフ) - 紅音時 楼寿さん» 楽しみにしていただいてありがとうございます!応援、励みになります!これまでよりゆっくりになってしまいますが、これからも更新し続けます!頑張ります!!! (4月10日 22時) (レス) id: 68bcdf560e (このIDを非表示/違反報告)
紅音時 楼寿(プロフ) - いつも楽しみにしています!更新頑張ってください♪ (4月9日 8時) (レス) @page27 id: 4c57eb2496 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉楓 | 作成日時:2024年3月5日 15時