あの方 ページ30
学校から離れたところで、早めていた足を止め、一息つく。
スマホを取り出し、今日会う約束をしていた人物に電話をかける。
《はい》
電話になると普段とはまた一段と声のトーンが下がるため、低いバリトンボイスが耳に響く。
「あ、Aです。
《あぁ。部下がミスをしてな。少し遅くなりそうだ》
「そっか。了解です!」
《……会社に来てもいいぞ。社長室はわかるだろう》
その言葉に飛び跳ねかけるが、辛うじて押し止まる。
「なら、行きます」
《あぁ。待っている》
その言葉を最後に、電話を切った。
心浮く思いで電車に乗る。
学校の人達には、鬼舞辻無惨と付き合っていることは話していない。
無惨様は今話題のIT会社の社長で、裏では黒く手を染めていたりする。しかも、キメツ学園を潰そうとしているのだ。
止めようとは思わないが、正直、働く場所が無くなってしまうため、ちょっと困る。
無惨様にはうちで働けば良いと言われているが、子供が好きだから教師はやめたくないのだ。
まあ、そんな諸々の理由の為、絶対学校のみんなには言えないのである。
それでも良い。
こうしてまた一緒にいれるのが、一番の幸せだから。
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いや短っ
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るく - めっちゃ面白かったです!無惨様イケメンでした! (2022年12月22日 12時) (レス) @page31 id: 8a619dd2b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いなりずし | 作成日時:2021年2月6日 16時