イナズマイレブン オリオンの刻印 〜45分間の女神〜

〜45分間の女神〜 ページ22

後半開始。
ヒロトと灰崎、言い合いをしつつ
ドリブルで敵陣に上がっていく。

「…なんだかんだいいチームワークじゃない」

「「A、何か言ったか!?」」

(地獄耳…)

2人にFWを任せるのが不安なA。
MFからFWに上がった。

(私、一応一試合必ず一得点は取る、って目標なんだけど)

Aは、どんどん上がるボールに
追い付こうと加速をかけた。

「…!あの14番、早い！」

「確かオリオンの要注意人物…
『姫沢A』！」

「ちょっと二人とも、パス頂戴よ。
ヒロ君も永世戦で個人奥義とやらは
卒業したでしょ」

あと少しで二人を追い越しそうな
A。

「おま、早っ」

「こんなの本気じゃないし」

ちょっとすました顔のA。

「俺が決める」

「いいや、俺だ」

「えっ、私にパスは？」

「おーーーっ！
イナズマジャパンの神と悪魔と女神がどんどん敵陣を進むーーーっ！！！」

「「「一緒にするなっ！！」」」

実況に、三人が声を揃える。

「…あの三人、強い」

敵を物ともせず、三人で言い合い続ける。

「私、絶対入れるから！パス頂戴！！」

(夢主)の懇願に、ついに二人が折れる。

「ほらよ!」

「ありがと、よし、決める！」

そういうと、Aは一気にゴール前に走り…

「はやっ！」

「流石陸上部スカウト358回…」

呆気に取られる敵DFを抜かし、
Aが跳んだ。

「ドリームシャイニング！！」

光の尾を引き、ボールがゴールに
一直線。

「ファイアウォー…ぐあっ！」

敵の技をことごとく破壊し、
Aのシュートはゴールに突き刺さり、
ゴールネットが大きく揺れた。

「……ゴォーーーーール！！！！！『45分間の女神』姫沢A、
ここに降臨ーーーっ！」

「やったー！」

Aはくるりと回ると
開いた手を目元にあてがい、ウインクして
左足を可愛く曲げた。
これが彼女の決めポーズ。
つくしが考えた物である。
また、このポーズは代表選考会で
写し出された映像でAが取った物でもある。(ほら…皆何かノリノリ(？)でポーズ決めてたじゃん、あれ…)

「ヒメアミ、可愛いーーっ」
「頑張れーーっ！」

「うぅ…
って言うか、実況大袈裟過ぎ！
降臨は無いよ、降臨は！」

顔を赤くしつつ、Aが叫ぶ。

「これで2ー1…やったわね、A！」

杏奈も嬉しげに友を称える。
一方男子はと言うと…
Aの決めポーズに
ノックアウト寸前だった。

(やばい、可愛い…)

(マジで女神…)

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