パンドラの匣 2

６８　貴方に好きって言わせたい！ ページ19

トントン、と響くノック音

条野「あのー、匣さん？もういいですか って」

箱庭「あ！」

条野「なんて格好してるんですか・・・」

箱庭が来ているのはメイド服だった

箱庭「いいって言うまで開けちゃ駄目だったのに・・・

あ、この服はドストさんが採菊は変態だからこういうの好きだって」

条野(あの露西亜人め・・・)

作戦３

箱庭「どう？似合ってる？――――って

馬鹿みたいだよね 自分でも分かってるよ 似合ってないって」

条野「いや そんなことはないですよ」

箱庭が着替え終わり、外套を着なおしている時、

箱庭「採菊はさぁ・・・私のどこが嫌い？」

条野「嫌いではないですよ」

箱庭「でも好きじゃないんでしょ？」

条野「いや、それは・・・」

箱庭「私が」

条野「え」

箱庭「私が私じゃなかったら好きになってくれた？」

条野「っ！」

箱庭「ずっと思ってたんだ

もし私が私じゃなかったら・・・採菊は好きになってくれたのかなって

もしあぁだったら もしこうだったらって・・・

ねぇ採菊

もし私が私じゃなかったら好きになってくれた？」

次の瞬間条野は箱庭を抱きしめた

条野「馬鹿な事言わないでください」

箱庭「採、菊・・・？」

条野「全く 人の気も知らないで」

箱庭「？」

条野「私の負けです

私も愛してますよ匣さん」

箱庭の前に膝を付き、指先にキスを一つ落とす

箱庭「う

嘘だ？！」

条野「本当ですよ」

箱庭「嘘だよ！だって今まで全然・・・！はっ！！まさか本当にメイド服とかが趣味・・・？！」

条野「違います こっちだっていろいろ事情があるんですよ」

箱庭「？」

条野(それを人の気も知らないで・・・)

条野「とにかく 私は匣さんが匣さんだから好きなんです

こうだったらとか・・・ましてや別の人なんて 冗談でもやめてください」

箱庭「うん・・・ごめん」

条野は一つ息を吐き立ち上がる

条野「さて 匣さん

私を本気にさせたんですから・・・

覚悟はできてますか？」

箱庭は採菊に飛びいた

箱庭「うん！」

二人は笑顔で笑い合った

　

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