覗くぞ、天女観察。�� ページ19
※留三郎side
仙蔵に天女が部屋に戻ったことを伝え、先回りして再度天井裏へのぼる。
少し遅れて伊作がやってきた。
あの２年生たちはどうやら大丈夫そうらしい。
『留三郎、天女が戻ってきた』
天女は相変わらずのんきな顔をしている。
明日の夜には殺されるというのに、それを知らないのんきな顔。
「お、そーいやらくがきノートあったっけな」
急に声を発したから見つかったのかと思った……。
こいつにヒヤヒヤさせられるのはなんだか癪だ。
『伊作、見えるか？』
『うーんと……なんの変哲もない、ただの紙の束――のーと、みたいだよ』
天女はなにかブツブツ呟きやがら紙に絵を描きだした。
――――絵？？
なんだあれ、呪術に使う札か？
まっすぐな線がひけんのかあいつ。
まさか俺の目が悪いだけ？
いや、んなわけない！
伊作もドン引きしている。
「やば……やっぱ私、めっちゃ絵ぇ上手いやん……！！」
ガタッ
「！！！」
伊作がやってしまった、という顔をしている。
あまりに的外れな自画自賛にずっこけてしまったのだろう。
『す、すまない留三郎……！』
『いいさ、それより気配を消せ、気づかれるぞ』
まずい、天女が天井板を外そうとしている！
いや届かないだろその身長じゃ！
無理すんな棚に乗ってなお全然届いてねーから！！
「あとっ…ちょっと……！」
どこがだ！
なにがお前をそうまでさせるんだ！！
もういいから諦めてくれ！
「天女様？なにをしていらっしゃるので？」
「ギャーっ！」
『仙蔵だ！』
間一髪、仙蔵が部屋に入ってきてくれたおかげで助かった。
ちなみに天女は転げ落ちた。
仙蔵、上手くやってくれよ………！
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「なんなんだあの天女……」
仙蔵が若干意気消沈なのも同情する。
誘惑したはいいものの断られ、またもや作戦が失敗した挙句。謎のしたり顔で返されたらしい。
「いやに猫かぶりが粘り強いな、あの天女」
うんざりした様子で文次郎が言う。
お前、今回なにもしてねーだろ。
「証拠が掴めなくても別にいいんだが……」
「なんか、ねえ」
そうだ、別段心配はいらないだろう。
俺たちには最終手段――有無を言わさず始末するという手があるのだから。
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まんじゅうDX - うぉぉああ！！ギャグセンスたかいやっちゃぁぁぁぁあ！！あんがとーございます！！更新応援してます！！ (2022年8月12日 0時) (
レス) @page4 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
サーモニウム - 夢少女リノさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけると、とても嬉しいです！頑張りますね (2017年12月20日 16時) (レス) id: aaf59d6c16 (このIDを非表示/違反報告)
夢少女リノ - 頑張ってくださいね！気長に待ちます！ (2017年12月20日 6時) (レス) id: 6dd2466465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サーモニウム | 作成日時：2017年12月20日 0時
