天才ゲームメーカーと天才リベロ V6【イナイレ】 (ページ47)

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第295話-イタリア代表決定戦- ページ47

鬼道side

義姉さんと上がろうとすると、影山と目が合う。

影山｢お前が如何に足掻こうと、私を倒すことなど出来ん！戻ってこい…鬼道！｣

鬼道｢…！｣

影山が、俺に手を差し出す。

A｢有人君？有人君！｣

鬼道｢何故…俺なんだ…｣

影山｢真に私の最高の作品となるべき存在は…お前だからだ！｣

鬼道｢馬鹿な！｣

A｢しっかりしなさい、有人！！｣

鬼道｢あっ！｣

ボールが飛んできて、俺は義姉さんを見た。

A｢有人君がゲームメイクしなくちゃ、チームKに…影山に勝てない！｣

鬼道｢あ…あぁ…｣

俺は、ドリブルで上がった。

鬼道｢そうだ。俺はもう、貴方とは別の道を歩いている！｣

影山｢本当にそうかな？｣

鬼道｢…！｣

影山｢そのドリブル…そのフェイント…そのゲームメイク…お前のサッカー、お前の全て…全て私が与えたものだ。
私と別の道を行くことなど、出来るはずもない。｣

鬼道｢そんなことはない！｣

影山｢お前が忘れているだけだ。見ろ、デモーニオの姿を。｣

鬼道｢あっ！｣

影山｢自信に溢れ、力に満ち、約束された勝利を楽しんでいる。｣

鬼道｢あれは…｣

デモーニオの姿が、俺と重なる。

影山｢そう、あの日のお前だ。私と知り合い、帝国のサッカーを極めたあの日の。
お前が忘れたもの、お前が失ったものだ。｣

鬼道｢俺は何も忘れていない！
それどころか、あいつらと出会って、より多くのものを得た！仲間と勝つことの本当の意味と喜びを、俺は知ったんだ！｣

影山｢それが、お前の目指していたサッカーなのか？｣

鬼道｢え？｣

影山｢仲間などお前には必要ない！
より完璧に試合を動かし、より完璧に勝利する最高の作品。
フィールドの帝王。それがお前だ、鬼道。｣

鬼道｢ち、違う！｣

影山｢抗うことなど出来ん。私の意思は、お前の中に刻み込まれているのだ。｣

鬼道｢…！｣

影山｢私が、そう作りあげたのだからな。｣

鬼道｢そうか、俺は…｣

影山｢そうだ、お前は…｣

鬼道｢この人からは…｣

影山｢私からは…｣