天才ゲームメーカーと天才リベロ V5【イナイレ】 (ページ38)

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第236話ページ38

緑川side

夕食の後、ヒロトと特訓をする。

緑川｢ハァ…ハァ…｣

ヒロト｢どうした、緑川。もう終わりなのか？｣

緑川｢いいよもう！どうせ俺なんて、これ以上やったって…！
そもそも、エイリア学園のセカンドランクチームにいた俺なんかが選ばれたのが、間違いだったんだ…｣

ヒロト｢間違いか…俺はそうは思わないけどね。｣

緑川｢え？｣

ヒロト｢エイリア学園がなくなって、皆でサッカーが楽しめるようになってから、お前のサッカーは変わったんじゃないのか？｣

緑川｢俺のサッカー？｣

ヒロト｢ジェミニストームにいた時は、どこか無理していたようなところがあったけど、エイリア学園がなくなってからは心からサッカーを楽しんでいた。昔のように無心でボールを追いかけて、何度転んでも立ち上がって…｣

緑川｢…｣

俺は、皆とのサッカーを思い出した。

緑川『はああっ！』

砂木沼『うわっ！』

緑川『やった…！』

ヒロト『Aちゃん、学校お疲れ様。』

緑川『A！俺、遂に砂木沼さんからボール奪ったんだ！』

A『ほんと！？やったね、リュウジ君！』

緑川『あぁ！』

ヒロト｢Aちゃんも言ってただろ？｢努力は必ず報われる｣って。
大丈夫さ、緑川なら。少しは信じろよ、自分のサッカーをさ。｣

ヒロトは、微笑んだ。

緑川｢うん。｣

ヒロト｢よし、じゃあもう一度だ！｣

緑川｢あぁ！｣

特訓を終えて廊下を歩いていると、食堂に明かりがついていた。

ヒロト｢誰だろ？こんな時間に。｣

俺達は顔を見合わせて、食堂を覗いた。

A｢…｣

緑川｢A？｣

食堂に入って、Aに近付く。

Aは机に突っ伏して、規則正しい寝息を立てていた。

【リュウジ君へ

あんまり無理しないでね。
夜食作ったから、よかったら食べて。】

手紙と一緒に、夜食が置いてある。

緑川｢A…｣

ヒロト｢Aちゃん、緑川のこと凄く心配してたよ。｣

緑川｢A…ごめんな、ありがとう。｣

俺は、Aの頭を撫でた。

ヒロト｢緑川、Aちゃんが作ってくれた夜食食べよう。｣

緑川｢あぁ。｣

Aが作ってくれた夜食は、とても優しい味だった。

緑川side終了