第137話 ページ38
大海原中監督｢あれ？監督さんは？｣
音無｢そういえば、またいなくなってますね。｣
塔子｢気にしなくていいって。あの監督、すぐいなくなるんだから。｣
大海原中監督｢おぉ、そうなの？でも、すぐ戻ってくるよね？ねぇ？ねぇ？｣
塔子｢さぁ？｣
A｢…｣
私は1人、ぼーっと海を見ていた。
鬼道｢義姉さん。｣
振り返ると、音村君と話し終えたのか、有人君が串を持って立っていた。
鬼道｢あまり食べてないだろ？ほら。｣
A｢ありがとう…｣
私は笑って、串を受け取った。
鬼道｢…あいつらのことか？｣
A｢うん…あれから、何をしてても皆のことが頭をよぎるの。｣
鬼道｢…｣
A｢あの頃の皆はもういないのに、どこかで信じたい自分がいるんだよね…きっと…｣
鬼道｢信じたいなら、信じればいいと思う。｣
A｢え…？｣
鬼道｢義姉さんの中に昔のあいつらがいるように、あいつらの中にもきっと義姉さんがいる。
人は簡単に変わるものだ。だが、中身はそう簡単には変わらない…と、俺は思う。｣
A｢有人君…｣
鬼道｢絶対大丈夫だ。必ず義姉さんの知っているあいつらに戻る。だから、信じて戦おう。｣
A｢う…｣
ｽﾞｷﾝｯ!
A｢ッ！｣
ﾄﾞｻｯ!
突然痛みが増して、私は頭を押えて、砂浜に倒れ込んだ。
A｢うっ…ううっ…｣
鬼道｢義姉さん？義姉さん！｣
円堂｢どうしたんだ？鬼道！｣
鬼道｢分からない！突然、苦しみだしたんだ！｣
綱海｢おいおい、大丈夫か？｣
木野｢私、監督と連絡取ってみる！｣
鬼道｢義姉さん！しっかりしろ！義姉さん！｣
痛い…
頭が割れそう…
皆の声が、遠ざかっていく…
A｢ゆう…と…くん…｣
私は、有人君に手を伸ばした。
鬼道｢義姉さん！｣
ｷﾞｭｯ…
有人君の体温を最後に、私は意識を手放した。
─────────────────────
鬼道side
監督が戻って来て、義姉さんは小さな病院に運ばれた。
ｶﾞﾗｯ…
扉が開き、先生が出て来る。
｢鬼道有人君。君に少し聞きたいことがあるんだ。いいかな？｣
鬼道｢はい…｣
｢君のお義姉さん、小さい頃頭を強く打ったりしたことはあるかな？｣
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条介嫁 - 今更ながら初コメ失礼します。鬼道オチのを見た後見つけちゃってまたまた拝見させてもらってます！！と、ここで初コメながら……条介オチ作ってください!! (11月30日 9時) (
レス) id: c880e5c60f (このIDを非表示/違反報告)
苺の花(プロフ) - 美味しい木材さん» ありがとうございます^ ^ (2019年10月20日 20時) (レス) id: e27dc06978 (このIDを非表示/違反報告)
美味しい木材(プロフ) - ものすごく面白いです！更新頑張ってください！ (2019年10月20日 20時) (レス) id: 9f6bf4ed89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年10月9日 16時
