第254話 ページ9
その数10分後、私達は病院に来ていた。
円堂｢響木監督は！？｣
円堂と土方が、走って来る。
A｢円堂…｣
鬼道｢今、ICUに入っている。｣
円堂｢響木監督…｣
土方｢何があったんだ？｣
秋｢警察に行く途中に、ガルシルドの仲間に襲われたらしいの。｣
円堂｢なっ…ガルシルドの？｣
秋｢えぇ。宿舎を出た時から、付けられていたみたいで。
それがすぐにガルシルドの仲間だと気付いた響木監督は、彼らを撒こうとして。
何とか、彼らを撒いたらしいんだけど…急に心臓が…苦しくなったらしくて…｣
円堂｢どういうことだ？｣
秋｢響木監督、昔から心臓に病気があったみたいなの。｣
円堂｢昔からって？｣
鬼道｢あぁ。｣
A｢先生からは、何度も手術を勧められていたけど、FFIが終わるまではって、断っていたって…｣
円堂｢…｣
飛鷹｢響木さん…｣
円堂｢で、どうなんだ？｣
秋｢かなり、危険な状態らしいわ。
意識が戻り次第、検査をして、耐えられそうならすぐに手術をするそうよ。｣
円堂｢そっか…｣
私達は、ICUのドアを見た。
｢あの…警察の方が来られてますけど。｣
久遠｢私が行こう。｣
｢ご案内します。｣
夜になり、私達は宿に戻った。
食堂が、重い空気に包まれている。
壁山｢響木監督…大丈夫っすかね…｣
A｢…｣
次の日、私は不安が重なって、ご飯が喉を通らなかった。
リカ｢まだなんか？連絡は。｣
ｶﾞﾁｬｯ!
円堂｢秋！｣
秋｢今、病院から連絡があったわ！
響木監督の検査の結果もいいから、手術は予定通り行うそうよ。｣
風丸｢そうか。｣
立向居｢上手くいきますよね？｣
綱海｢あったり前だろ！そんなもん、失敗なんかしてたまるかよ！｣
鬼道｢あぁ。いかに大変な手術であろうと、響木監督なら必ず乗り越えられる！｣
円堂｢うん。｣
染岡｢よーし！俺達も絶対勝つぜ！｣
壁山｢勝って、響木監督に勝利のプレゼントっす！｣
皆｢おぉ！｣
みんなが気合いを入れる中、私は空を見ていた。
久遠｢A。｣
A｢久遠監督…｣
久遠｢今日だったな、(人1)の手術も。｣
A｢…はい。不謹慎かもしれませんが、私は(人1)兄の方が心配です…｣
久遠｢(人1)ならきっと大丈夫だ。
兄を信じて、最高のプレーをしろ。そして、(人1)に1番に勝利を伝えてやれ。｣
A｢久遠監督…はい！｣
私は、ご飯を食べ進めた。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年5月10日 12時
