第253話 ページ8
立向居｢そんなにたくさん兵器を作って、どうするんですか？｣
染岡｢戦争でもおっ始める気かよ？｣
響木｢その通り。｣
皆｢え？｣
響木｢ガルシルドは、戦争を引き起こそうとしている。｣
円堂｢戦争を？｣
響木｢戦争をするのに、石油は欠かせない。そして、もし今戦争が起これば、どの国も限られた量の油田を奪い合い、その価格は一挙に高騰。
ガルシルドの枯れかけた油田も、莫大な利益を生むことが出来る。
更に、兵器を自らが供給すれば…｣
A｢世界を征服したも同然…｣
虎丸｢ひっ…｣
響木｢ガルシルドがFFIを開催したのは、参加各国を互いにいがみ合わせ、戦争を起こさせるため。
その証拠も揃っている。｣
風丸｢まさか…FFIの裏に、そんな事情があったなんて…｣
綱海｢ったく…何が、私の愛するサッカーを通じて世界の平和を目指す、だ。
全く反対じゃねえか！｣
A｢くっ…｣
私は、あの兄弟を思い出して、歯を食いしばった。
円堂｢許せない…サッカーを、そんなことに利用するなんて！｣
A｢円堂…｣
目金｢でも、よかったじゃないですか！｣
壁･木｢え？｣
目金｢その証拠のデータは、我らの手にあるんです。
これを警察に持って行けば、ガルシルドが逮捕されるのは、間違いありません！｣
立向居｢そうですよね！これだけ証拠があれば、逮捕出来ますよね？｣
私達は、響木さんを見た。
響木｢これは、俺が警察に持って行こう。｣
(人1)｢まさか、大会委員長がそんなことを企んでたなんて…｣
A｢うん…証拠のデータは、響木さんが明日、警察に持って行ってくれるって。｣
(人1)｢そっか。よかったな！これで正々堂々、明後日の準決勝戦えるじゃねえか！
頑張れよ！兄ちゃん、応援してっからな！｣
A｢…うん、ありがとう。じゃあ、おやすみ。｣
(人1)｢おう、おやすみ。｣
A｢…｣
電話を切って、私はその場にしゃがみ込んだ。
次の日、響木さんを見送りに、みんなが玄関に集まる。
響木｢それじゃあ、行ってくる。｣
円堂｢はい、お願いします！｣
響木さんは頷いて、歩いて行った。
A｢これで、ロニージョもみんなも、家族のことを気にせず、思い切りプレー出来るんだね。｣
円堂｢あぁ！｣
土方｢よーし！早速、あいつらに知らせてやんなきゃな！｣
土方は円堂をつれて、走って行った。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年5月10日 12時
