目覚め…大倶利伽羅side ページ49
いつものように寝ていた俺はある悲鳴により起こされることになった…
『きゃぁぁぁああああ！！？？』
この声は主の声。今まで聞いたことのない甲高い声だった。寝間着だったが、一応俺は近待である為、急ぎながらあいつのもとに向かう。本丸全体に聞こえただろう声に次々と他の奴等も駆けつけてきていた。
あいつの部屋の前にたった瞬間、俺は躊躇いもせず中に入る。
他のやつらも俺に続くように入っていった。
良くみると、そこには主ともう一人。
よく知る刃物が笑いながら立っている。
「…ははっ、まさかここまで驚くとは予想外だったな(苦笑」
『…いや、その前に朝っぱらから驚かすのは控えてください…心臓止まるかと思いました…』
「そりゃあ悪かったな…だが、此方としては実に良いものが見れた(笑」
『良いものって…っ！？』
会話の内容で粗方想像出来た。主が後ろを向いている間に俺は溜め息をつき、国永の元に行き、名前を呼ぶ。振り返りを狙い、耳を引っ張りながら表に出る。
「イテテテテェ、倶利伽羅それは止め…アイタッ！？」
こう言いながら俺を振りほどこうとしているが…レベルの差がありすぎる。
「…国永。一つ忠告しておく…次、主(あいつ)になにか仕出かしたら…他の刀剣男士(彼奴等)が只じゃおかないぞ…」
「いやぁ〜すまんすまん…そんな驚きは好きじゃない」
「驚きも程々にしろ…それに俺は馴れ合う気は無いからな」
「またまた…全く、倶利坊は相変わらずなこった…」
やれやれと感じの雰囲気を出す国永。
「とにかく忠告はした。それでもと言いたいのなら…光忠の攻撃(物理)が飛んでくることを忘れるな」
「…本当にありそうな例えだなそれは…」
「この前、つまみ食いをしようとしていた陸奥守に拳で阻止していた。その後、殴られた彼奴は手入れ部屋だったな…」
「…さらりと恐ろしいことを言うようになったな…倶利坊よ」
「別に彼奴はどうでもいいことだが…後始末は大抵俺になる…」
「…まっ、それはお前がこの本丸の初期刀だからだろう？それに今も近待だ。信頼してくれている証じゃないか！(笑」
「…ちっ…」
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作者名：セローナ | 作成日時：2017年3月8日 0時
