My whole life

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準備ページ30

あれから一週間、大倶利伽羅と秘密任務のために特訓を重ねていた。
場所はこんのすけにお願いして建てて貰った通称審神者道場。
内側から鍵がかけられ、更に防音機能搭載。結構無理を言ったのにも関わらず割りとあっさり許可書が政府から発行され、ものの数時間でこれだけの設備が整えることが出来た。
こんのすけにお礼を言えば
「政府の前に私は貴女様に支えている管狐です！それに、日頃刀剣男士の方々だけではなく、この私めにも気を使ってくださっていることにこんのすけは嬉しゅうございます！これくらいの申し出は苦ではありませんゆえ、ご安心なさいませ！」
と、油揚げを美味しそうに頬張っていた。
そんな彼を見ると微笑ましく思ってしまう。
ありがとうを意味を込めてやさしく頭を撫でると私は道場へと足を向けた。

鍛練時間は朝方と夕食が終わったあと、先に私が道場に入って彼が来ることを待つ。
その後に彼がやって来て、指導をしてもらう形だった。
私が持つ木刀は打刀専用の物。
本来なら女性が持つのは、短刀と言った軽くて持ちやすく、懐に入ってしまえば、女性でも簡単に相手を倒せる力を持つ物が使いやすい。
また薙刀や槍はリーチが大きいのと、軽いものもあるために使う方法もあった。
それでも私は打刀を選択した。
なぜ打刀にしたのかは、直観と言えば近いかもしれないが、実際に刀を持ったときの感触が打刀が一番持ちやすかったからだ。
大倶利伽羅も持ちやすいのならそれで良いと反対しなかったので、特に問題はなかった。
大倶利伽羅の指導は丁寧と言えば丁寧。しかし、余計な言葉がないため、沈黙が続くことが多い。
私も必死になって取りかかるので掛け声や踏み込み、木刀同士がぶつかる音だけが道場に響き渡る。
『(隙が見えない…っ！？)』⬅木刀が飛ばされる
「隙だらけだな…そんなんじゃ出陣に出させられないぞ」
『すみません…もう一度お願いします』
「…駄目だ」
『えっ…っ！？』⬅床に座り込む
「…休憩だな…」
あれからぶっつけで一時間くらいやっていたのだ、体がついていけないのも無理はない。
『(一時間でヘコたれるなんて体力無さすぎでしょ…私…)』
そんな私の考えているのがわかるのか、彼はそっけなさそうに言った。