新たな出会い、そして２ ページ17
「そっか!政宗公は君の時代で有名な人になったんだね!前の主とはいえ、鼻が高いな」
「光忠さんも伊達政宗様の刀だったんですか？」
「うん、そうだよ!…もってことは…もしかして倶利ちゃ…大倶利伽羅が来ていたりするかな？」
「はぃ、大倶利伽羅さんはー「入るぞ」あっ、はい」
同じ前の主の刀だからなのだろうか。彼は大倶利伽羅のことを聞かれた。私が答えようとする声を遮るように声がかかり、鍛刀部屋に入ってきた。相手は話題の本人。私の顔を見るなり、溜息を一つ吐くと「席を外すのなら一言誰かに伝えてからにしろ…他のやつらが騒がしくなる」
「ご、ごめんなさい…」
咎めるように言った言葉に謝ると次、気を付けてくれたらいいと言う答えが帰ってきた。
すると、私の後ろから「倶利ちゃん…」
と言う声がすると大倶利伽羅さんそっちの方向に目を向ける。次の瞬間、表情が固まっていた。
驚いているのか、次の言葉には「光忠…なのか？」と確認するような言葉も向けられていた。
「うん、そうだよ…久しぶりだね倶利ちゃん」
「…おい光忠、その呼び名はやめろと言ったはずだが？」
「ごめんごめん、また君に会えて嬉しくてつい…ね」
「別に…俺は…」
「くすっ…そういうところも変わってないんだから」
くすくすと笑う光忠さんに完全に怒りきれていない大倶利伽羅。見ていて微笑ましいんだけど…現在二人は昔話に花を咲かせている最中な訳で私、邪魔だよね？
持っていた懐紙に部屋に置いてあるペンを使い、入り口に部屋に戻ってますと言う置き書きを書き、二人の邪魔にならないよう動き入り口にそれを取り付けた。そしてそのまま部屋を後にする…
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作者名：セローナ | 作成日時：2017年3月8日 0時
