新たな出会い、そして…１ ページ16
私の審神者としての生活が早いもので半月を過ぎた。
その間に藤四郎兄弟である、薬研、乱、前田、秋田達。愛染国俊、小夜左文字の短刀達。
にっかり青江、藤四郎兄弟の鯰尾と骨喰の脇差。
大和守安定、山姥切国広、歌仙兼定、陸奥守吉行、蜂須賀虎徹、同田貫正国の打刀が新たに仲間に加わり、大分本丸も賑やかになってきた。
同じ兄弟だと言うことで平野くんと五虎退くん。
同じ新撰組と教えてくれた加州くんは大和守くん。堀川くんは大和守くんや山姥切くん…通称まんばくんが。
それぞれ会いたいと思っていた相手が来てくれたときの表情を見たときは、とても微笑ましく顕現できてよかったと胸を撫で下ろしたものだった。
また、愛染くんや小夜ちゃんのようにまだ顕現できていない兄弟が居るため気を抜けないなとも感じた。
そして、今日も新たな出会いが…
「僕は、燭台切光忠。青銅の燭台だって斬れるんだよ。……うーん、やっぱり格好つかないな」
眼帯で、黒い燕尾服。物腰の柔らかな口調で、「よろしくね、主。出来れば下の名前で読んでくれないかな」と微笑む彼。初太刀でもある彼はとても眩しく思えた。
『初めまして、ここの主をしている者です。至らない点もあるとは思いますが、よろしくお願いいたします』
と毎度お馴染みの自己紹介をする私に、礼儀正しいねとにこやかに頭を撫でてきた。
刀剣男子に頭を撫でられるのは初めてではないが、気恥ずかしいのは毎度のことで。顔を紅くする私に可愛いよと微笑みながら言う光忠さん。ペースは完全に彼に呑まれていた。
「ごめんね、あんまりにも主が可愛いから…ついね」
『いえ…大丈夫です、少し驚いただけですから…』
そう言ってから、ふと光忠さんの顔を見る…右目に眼帯。整った顔。顔だけなら某ゲームのあるキャラクターに少し似ているなと思っていた。
じっと見ていたのが気になったのだろう、光忠さんは「僕の顔になにか付いているかい？」と聞いてきた。それに少し慌てたように
『いえ、大丈夫です…すみません、顔がその…似ているな…と思ってみていただけで…』
「似ているって…主の大切な人？」
『いえ、その…(ゲームの)伊達政宗様に…』
【伊達政宗】の言葉に反応したのか、目を開いて驚いた表情をする。
「伊達政宗公を…知っているのかい？」
『私は実際顔は見てないので、肖像画とかでなんですが…でも、私達の世界では伊達政宗様はかなり有名な方ですよ。伊達家第17代目当主にして、仙台藩初台藩主ですし…』
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作者名：セローナ | 作成日時：2017年3月8日 0時
