２２９話 屋上 ページ29
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――午前10時10分 / 第一校舎屋上 ――
あ) ごめん父さん、待たせた？
エ) いや、大丈夫だ。
ちょうど見つけた所だしな…、ほらよ
亜) これは……
そこには1つの何やら古めかしい箱があった
中にはとても丁寧に置かれた一冊のファイルが入っている
箱の中にはそれ以外の物はなく、そのファイルだけが大事そうにしまわれていた
あ) …………中身は…。
…間違いない。探していた物だ。おばあちゃんのカルテ。
犯人側から掲示されたヒントは「屋上」で間違いなかったですね。
亜) うん、良かった。これで一つは悩みが無くなったね…。
中にはなんて書いてあるんだい？
エ) うーん…。
実は俺が見てもピンと浮かばないんだよな。
嫁の母親とはいえ、俺があいつに出会った時には既に亡くなっていたから、どんな人かもわかんねえ
……あ、繋がった。もしもし？
母) 『エスカ？どうしたの？』
エ) お前の母さん、病院に入院してただろ？あのカルテが見つかった。
昨日犯人側から提示されたヒントのスキャンデータのやつ。
今カルテもデータで送ったけど見れるか？
何か気付く事とかあれば教えてほしいんだけどよ
母) 『お母さんのカルテ…。と言っても、私も実は…。
………あれ？』
亜) どうしたんだい？
母) 『ううん、いや…。
お母さんの「職歴」の欄があるでしょう？字が小さいけど…。
そこに「教師」って書いてあるの』
あ) ああ…。そうだね…。
「●●年、教師の任を退職し、その後すぐ当病院にて入院」
って書いてある
母) 『お母さん、教師だったんだ…。初めて聞いた。
娘の私にはそういう話を一切しなかったから…。』
エ) お前の母さんは基本病院暮らしだったんだよな。
母) 『そう。一度だけ家に帰ってきた事はあったけどね。
…今思えば、お母さんはどうして病院に入院したんだろう
その手続きも、誰がしたんだろう…』
あ) ？おじいちゃんとかじゃないの？
母) 『私のお父さんは蒸発しちゃってるの。
一応、死んだって聞かされてるけど、実際の行方は全く不明…。
私はどこかで生きてるんじゃないかなって思ってるけど…。
だから私は生まれた時からお母さんに女手一つで育てられてきたんだ。』
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kibu(プロフ) - ありがとうさん» 読んで頂きありがとうございます！お待たせしてしまい申し訳ございません…！最後まで書ききりますので、是非お付き合い頂けたらと思います！ (2021年9月28日 9時) (
レス) id: 08a56bf5fc (このIDを非表示/違反報告)
ありがとう - ずっとお待ちしておりました、、、 帰ってきてくれて嬉しいです！イナズマ黄金期の作品をもう一度楽しめるなんて… (2021年9月28日 4時) (レス) @page12 id: 9a53dfaad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶの | 作成日時：2021年9月23日 23時
