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捌の型 ページ10

貴「……錆、兎……真…菰…ッ?」



目の前の光景が嘘であって欲しいと願った
何度も目を瞑っては 絶望した


貴「錆兎!真菰ォォ!」


私は二人に駆け寄った


真「……Aちゃ、…ゴホッ」


真菰は 手足を引きちぎられていた


錆「……A、」


錆兎も悲惨だった



貴「…嫌だ、嫌だ嫌だ! 死ぬな!死ぬな!」


涙が溢れて止まらない
もうすぐ息絶えてしまいそうな二人に 叫んだ、声が枯れるほど謝った



貴「…ごめん、私がもっと早くに来てたら……ごめんなさいィ…」


私の手には 二人の血がつく
心が痛すぎて死にそうだ



二人の目の前には 異形の鬼がいた


鬼「クフフ……お前も鱗瀧の弟子だな? そいつらは俺がやった…ヒヒヒ……手足を引きちぎった時の顔は 最高だったなぁ」



鬼は クフフ と笑う
私の顔を見て笑う…この光景を見て笑う



鬼「…大丈夫だ、お前もそいつらも 一緒に俺が食ってやるからなぁ!」



いっそ、そうして欲しいと思った
二人を失って 私に戦う気力はなかった


だけど、



錆「……約束、だろ」


そう言って 錆兎と真菰が笑った
鱗瀧さんがくれた狐のお面を私に突きつけながら……自分がもう死ぬかもしれないというのに



真「……私はずっと いるよ……」


錆「…お前が、、俺らを 連れて行け」



そう言って 悲しそうに笑うんだ



貴「……ッ うん……」


私は二人のお面を胸に押し付けて抱きしめた



二人の呼吸が聞こえなくなった時
私は大声で泣いた



ごめんね、、
大切な人を守る為にここにいるのに
守れなくてごめんね



せめて、せめて
二人を鱗瀧さんのところに連れて行くね




鬼「…ククク……悲しないなぁ、俺は嬉しいぞ……二人は死んだのか? また 鱗瀧の弟子を殺してやった!……無様だ……ヒッ!」



貴「……黙れ」



私は立ち上がる
そして刃先を奴に向けた



貴「…なぜ、笑っている…何がおかしい……何を見ている」



鬼「……な、何だ…お前は!」



貴「……その目に 二人を映すな……失せろ」



【古の呼吸 月夜の嘆き】



ーーーリィィィィ……ンーーー




鬼「……ぐあァァァ! …う、腕が…」



鬼は 恐怖を抱いた

何故か、 彼女がその場から動いていないからだった 自分の腕は 血を溢れさせているのに



鬼「……ひっ……化け物ッ」



鬼は、逃げた
ただひたすら逃げた……そして鬼は また恐怖を抱く………腕が なかなか再生しないのだから





……

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みお(プロフ) - 鱗滝さんの字が違ってますよ! (2019年10月4日 2時) (レス) id: e5923a196b (このIDを非表示/違反報告)
イナビカリ(プロフ) - あいうえおさん、ご指摘ありがとうございます!返信遅くなりすいません(T ^ T) (2019年9月14日 0時) (レス) id: b6281ca595 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 「鱗滝」ですよ。 (2019年8月21日 17時) (レス) id: d4ea0d195c (このIDを非表示/違反報告)
イナビカリ(プロフ) - あやさん、コメントありがとうございます!更新が遅くなるかも知れませんがこれからも宜しくお願いします! (2019年7月25日 22時) (レス) id: 757b33d380 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - めっちゃ最高に面白いです!!!応援してます!!! (2019年7月21日 18時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イナビカリ | 作成日時:2019年4月24日 0時

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