竈門家長女は古（いにしえ）に笑う 【鬼滅の刃】

参拾漆ノ型 ページ39

カ「し、師範ッ！ 割れました！…今までに比べると…楽です！」


見たことのない満面の笑みでカナヲは私にしゃべる


貴「ふふ…良かったわ、、しのぶさんにも見てほしかったわね？」


胡「ちゃんと見ていましたよ…カナヲ、頑張っていますね」


私が言うと、後ろからしのぶさんの声が聞こえた……ニコニコと笑っている


カ「師範ッ！……教えてもらったんです、竈門師範に！」


カナヲが喜ぶ
カナヲは大好きだったのだ、しのぶさんの事も…亡くなってしまったかなえさんの事も


貴「ふぅ……そろそろお暇しますね、、今日は 柱になったばっかりの……えぇ…と」


胡「ふふ……時透 無一郎さんですよ」


貴「そうでした……お館様に少し傍についてやって欲しいと言われまして……」


私は しのぶさんから名前を聞くと、、お館様からの頼みをしのぶさんに告げた


胡「…Aさん、そういう事を結構 お館様に頼まれますものね…」


少し疲れたような顔をする私を見て しのぶさんが 仕方ないですよ と微笑みをくれた



貴「それでは、もう行きますね………そうだわ、カナヲ」


カ「？？」


貴「…私の弟なら、きっと貴方自信を見つけ出してくれるわ……だから、よろしく頼むわね」


私は カナヲの頭を撫でながら言った


この子はまだ、自分を見つけ出せれていない……そしてそれが当たり前のように思っている………でも、それでは寂しいから、、炭治郎お願いね、、…




私は 二人にさよならを告げると
屋敷を後にした



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貴「……えぇ、と 貴方が時透君ね？ こうして話すのは初めてですよね？……今日から少しの間 よろしくお願いします…」


時「……うん、えぇと……貴方は？」


私は時透君を見つけると すぐに挨拶をした
けれど、彼はボーッとしたまま返事をして 私の名前を覚えていないようだ


ーーーこの子は、、忘れているのね


私は 少しの悲しく思うと…今回の件のお館様の意図がわかった気がした


お館様は この子の支えになるものを作ってやって欲しいと 私に言っているのかしら……



私は 少し考えて


時「…んーと、え…と、誰だったっけ？」


今もなお私の名前を思い出そうとしている彼に声をかけた


貴「私の名前は、少しの間 内緒にしておきましょう………」




貴方がまず、何かに関心を持たなければ……なにも始まらないのだから……
私はそう思った

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