人間洗浄機９

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『明日東都に行くんやけど、おすすめのご飯屋さん無い？』

少女が簓から連絡が来ていたのを知ったのは、布団に入ってからだった。
夜遅くに返すのもどうかと考えたが、＜明日＞と書いてあったため、返信は早めが良いだろうと

『夜中にごめんなさい。ありますよ！私のバイト先ですが…。』

と返信しておいた。
すると、翌日イケブクロ駅で集合して一緒にご飯を食べることになったため案内したのだ。

「ここです！」
「ほ〜、＜ナポリ＞か！ええなぁ！」
「悪かぁねぇな。」

東都に来たのは、簓と零。
盧笙は仕事でこれ無いようだ。教師だししょうがない。
簓は直前までごねた様だが。

まぁ、何はともあれやってきました＜ナポリ＞。
簓から入店すると、厳島が迎え入れてくれた。
少女は何となく零の後ろに隠れる。

その後、ここぞというタイミングで飛び出し、厳島、安西、竜ケ崎を驚かせた。


「Aちゃん、おすすめ何〜？」

簓がメニューを開きながら問いかける。

「そうですね〜…定番ですが、マルゲリータはおすすめです。後は、お酒を楽しむのであれば、生ハムやチーズの盛り合わせとかも良いと思います。
でも、個人的には、この＜キノコと生ハムのクリームパスタ＞がおすすめですね。」

流石と言おうか。
お店が最初に教えるテンプレのおすすめだけでなく、自分のおすすめも言えるあたり、素晴らしい。

「じゃあ、全部頼もうや！」
「賛成だ。」

簓と零にはしっかり伝わったようで安心だ。
少女はほっと一息つく。

「ドリンクはどうします？」

少女はドリンクメニューを開いて見せる。

「俺は…赤だな。フルボディのやる頼む。」

「はーい。簓さんは？」

「俺は…せやな、生で！」

「はーい。」

というわけで、竜ケ崎を呼んで注文していった。

「〜でお願いします。」

「はい！かしこまりました！」

「かなみん、ありがとう。」

少女は竜ケ崎にオーダーを伝えると、ふにゃりと笑って竜ケ崎の前髪を軽く撫でた。

＿本当！A先輩、こういうところ！！
竜ケ崎は少し照れながらおでこを撫でてキッチンへと急いだ。


「お！美味いな！」
「だな〜。流石、グルメなAちゃんのおススメなだけあるな。」

「良かったです！後で安西さんに伝えておきます！」

簓と零が料理を褒めると、少女は心から嬉しそうに笑った。
どうやら、バイト先が褒められたのが嬉しかったようだ。

一連の会話をたまたま聞いていた竜ケ崎の一言。

＿マジでそーゆーとこ！好き！！

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