日常246 本当の愛を知る人 ページ34
数分後、警察が到着して蟒蛇たちを連行していく。
「犯人の自白を録音したボイスレコーダーです。彼女が録音してくれました。」
寂雷はベテランそうな警察官にボイスレコーダーを証拠として提出する。
ベテラン警察官は怪訝そうな表情で受け取る。
「これで、独歩君の容疑は晴れましたね。」
「あぁ、これで今回の殺人未遂事件は解決だ。」
何やらこの2人は他と比べてどこか親しそうだ。
きっと何かの事件で関りがあったのだろう。
それはさておき、容疑が完全に晴れたことにより、独歩は脱力する。
そして、
「よかったぁ…ってアレ?殺人<未遂>?」
気にかかったことを指摘する。
「部屋で見つかった人、息を吹き返したんです!」
「良かったね、独歩君。」
「本当に…良かった。」
「おい、一二三!もとはと言えばお前のせいだからな!」
独歩の質問に新人警察官は嬉しそうに報告をする。
少女も一安心だ。
あんなしょうもない理由で殺されたなんて、可哀そうで仕方がないだろう。
本当に生きていて良かった。
是非、これからも強く生きて欲しい。
寂雷は少し離れた所から、独歩たちの様子を見て微笑む。
「寂雷先生…。」
すると、ベテラン警察官が少し低い声で声をかける。
まるで、何かを警戒するように、探りを入れる様に…そんな声で。
寂雷は笑顔でベテラン警察官に向き合う。
少女は何となく、気になって寂雷と警察官2人の様子を気にかけた。
「今回は見逃してやるが、いつか尻尾を…掴んでやるからな。」
それだけ言って、警察官は寂雷から離れていった。
_これは…聞いても良かったものなのか。
2人の話を小耳にはさんだ少女は少しだけ、後悔していた。
そして最後に、一二三と独歩の前で美々海が連行されている。
「私の心は一二三君の物なの!」
…この期に及んでまだこんなことを言っている。
困った人だ。
「美々海さん、少しは反省してください。愛とは本来、相手を思う気持ちのはずです。何の見返りも持たない者だけが、本当の愛の意味を知ることが出来る。」
_そう、あの少女の様に。
「少しは分かりますよ。誰かに認められたいって気持ち。俺、空気でミジンコの残業マシーンなんです。…でも。ミジンコだって頑張って生きてますから。」
_それを認めてくれたのは彼女だ。
一二三と独歩は少女をそれとなく見つめる。
そして、2人の視線の先である少女が口を開いた。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています! (2022年10月29日 18時) (レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております!8以降のパスワードを教えていただけないでしょうか? (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2021年1月17日 19時