日常243 迷惑カップル ページ31
「…コンバンワ。」
少女は男に捕まったまま、げんなりした顔で蟒蛇…の足元の雑草を見る。
出来るだけ視界に入れたくないのだろう。
「えっとぉ、2人は付き合ってるの？」
独歩は若干、いやドン引きながら蟒蛇と美々海に声をかける。
「あぁ、ごめんね！Aちゃん！君の事も大好きだよ！というか、本当は君だけを愛してるんだ！」
「でも、心は一二三君の物なの！」
2人は同時に弁明を始める。
お互い心を奪われた相手がいるのに…とても滑稽だ。
「一二三ぃ、俺は貴様が気に食わなかった。俺がAちゃんに話しかけるといつも邪魔しやがって！だが、これでお前は殺人犯！終わりだ！」
＿これでAちゃんは俺のものだ！
と蟒蛇は汚い笑みを浮かべる。
「・・・え？」
ここで妙な点が1つ。
皆の視線が自然と独歩に集まる。
「…あ、あの、犯人にされてるの俺なんですけど？」
そう、そこである。
少女は汚物を見るかのように冷めた目を蟒蛇にぶつけている。
何となく真相が読めたのだ。
「ど、どういうことだ？俺は一二三のネクタイで…」
「ていうか、アンタこそあの女どうにかしてよ！」
そう言って美々海は少女を指さす。
＿やっぱりか。
少女は更にげんなりする。
そんな中、迷惑カップルは滑稽な言い合いを続けていた。
まぁ、互いの言い分としてはこうだ。
美々海は一二三が好きで、一二三と住んでいる独歩と、一二三が気にかけていた少女が気に入らなかった。だから、取りあえず初めに独歩を一二三から引きはがすために、独歩のネクタイで犯行に及んだ。
蟒蛇は、少女に一目ぼれしたのに一二三が全然近づけてくれず、一二三が邪魔だった。だから、一二三を嵌めて、少女を自分の物にしようと犯行に及んだが、それは独歩のネクタイだった。
お互い、犯行が済んだら美々海は一二三と、蟒蛇は少女とゴールインするつもりで…。
「…じゃあ、死んでたのは誰？」
独歩が疲れながら問いかける。
帰ってきた答えは、
「あれは美々海の旦那よ。」
「あの人がいたら私が一二三の物にならないじゃない。」
まさかの旦那だった。
「旦那までいるの！？」
独歩はついに頭を抱える。
「でも、心は一二三君の物なの！」
「俺だって！Aちゃんの物だぜ！」
「ねぇ、早くあのミジンコ野郎をぶっ飛ばして？」
「あぁ！あいつ等何故か俺のAちゃんといるからな！許せねぇ！潰してやるぜ！」
そう言って蟒蛇はマイクを取り出した。
なんてはた迷惑なカップルなんだ。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています！ (2022年10月29日 18時) (
レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております！８以降のパスワードを教えていただけないでしょうか？ (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月17日 19時
