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「…あ、Aさん。何か、分かったの？」
そして翌日。またあの図書館に集まった。
香坂さんも何か分かったことあるのかな。
『あ、うん！分かった事があるの！』
…うーん。なんかタメ口が不格好になってしまうなぁ。
「…え！？なになに！」
『ほら、ここの部分！』
そう言って昨日見た部分を見せる。
「"一つの図書館で、世界を救う男女二人が出会う"？」
『らしいんだけど、それよりもここ…』
私は、前に掠れていて読めなかった部分に指を指す。
「レ、レトルト……」
この文字を見た瞬間、香坂さんが顔を歪めた。
『…何か、あったの？』
私は気になって、香坂さんに聞いてみる。
「いや、なんでもない、から。」
『…そうなんだ。じゃあ、レトルトって誰なんだろう。』
何となく歯切れが悪いように感じたが、今は触れないでいた。
「…まず、女の人の方探さない？」
香坂さんがそう提案したので、まずは女の人の方を探す事になった。
『…でも、心当たりある人は居ないよなぁ。』
「図書館に居る人全員に話しかけるとか？」
『え、香坂さん出来るの？』
「え。Aさんがやるんじゃないの？」
……香坂さんが編み出した案は、私がやる事に決まっていたらしい。
「行ってらっしゃーい。結果待ってるねー。」
ジャンケンで決めた結果、私がやる事になった。
…うぅー。あの時にグー出せば良かったかな。
『…あの、この本見た事ありますか？』
そう言って写真を見せる。
…何故実物を見せ無いのかと言うと、香坂さんが本を調べると言うからだ。
「…いや？見た事ないですけど…？」
…待てこれめちゃめちゃ時間かかる。
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作者名：げころ | 作成日時：2022年1月5日 23時
