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#4 ページ4

『え、あれではい!って言うと思ったんですか…?』

「だって、この本が一体何を言いたいのかを貴方と考えたいなぁって。」

ちょっといい事言ってくれた、嬉しい。

『そんな事言うなら、少しだけですからね…』

「あはは。褒めるのに弱いんだ!……もっと使お。」

最後の方に小声で何か聞こえたが、聞かなかったことにしよう。

『…で、まずは何を?』

「あ、このページ!このページです!」

なーんて言いながら、ずーっとあの本について考察してた。
考察してる中で分かったのは、意味不明な事を言ってた人の苗字が香坂って事、だけ。

「ありがとうございました!Aさん!」

また明日、お願いします!なんて言いながら、香坂さんは去ってった。

…待って、明日もあるの?

rt side.

Aさんと考えて、分かった。
やっぱり俺、好きな人の前では意味不明な事言っちゃうや。
頭の中では整理してて、整ってるのに、いざ話すと意味不明な事ばっか言ってる。
…もっと、ちゃんとしないと。

Aさんは、引いたかな?
というか、在り来りな事しか聞いてないかな?
俺の事、変な人って思ったりしちゃったのかな?

…それに一応この本借りてきたけど、何の本なんだろう。
タイトルは……うーん。文字が掠れてて読めないや。

あーあ。一目惚れなんか、なんでしたんだろう。
ただ相手を引かせるだけなのに。
…でも、いいや。片思いでも、なんとでもなっちゃえ。

俺の事だもん。後悔しちゃ、遅いよね。

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作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:げころ | 作成日時:2022年1月5日 23時

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