意味不明なんてなんとでも。【rtrt】 (ページ29)

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「あ、どうだった？何か分かった事あった？」

『…場所、分かったよ。波津見村の。』

「おぉ！やったね！じゃあ早速行こか？」

『うん。行こう。』

…また、あの神社行くのか…
しかも階段まで登らなきゃ行けない……
ただの地獄じゃん。なんなんだ、あの村。

「と言うか、波津見村って何処にあるん？」

『あの神社の神殿を抜けた先にあるんだって。』

「…またあの道歩くの？」

『そういう事になっちゃうね。』

なんて笑いながら歩き始める。
香坂くんと話していると、辛い事なんかなんでも吹き飛んじゃうな。

「……A。」

それは、突然過ぎる告白で。

『ん？どうしたの？』

「俺がなんで意味不明って言われてたか、わかる？」

『え？』

確かに、このような事を結構前に言われたような記憶はある。
…その前に、挨拶の事も聞かれたような。

「俺さ、ループっていうか、同じ事を繰り返してる、っていうか。」

『ループ…？どういうこと？』

ループって何？ゲームでよくある、あの？
でもそれって現実にあるの？ないもんだと思うけど…。

「Aと一番最初のループで出会った時さ、挨拶の話されて。"挨拶って、毎日してますか？"ってさ。」

『……それ、前に聞いたことが…、』

「うん。言ったよ。答えは変わらなかったね。」

前の私も、今の私も、ずっと同じ答えだったってこと？
…すごい奇跡起きてるじゃん。
でもこれ、全て私だから起きた必然…？

「でもね、Aちゃんが死んだら、最初の地点に戻っちゃうの。」

『…私が死んだら…？』

「うん。…そうなってる。」

だからなのかな。
あの時、香坂くんは必死で図書館から出る事を伝えてたの。
元の地点に戻りたくなかったのかな。

『あ、あと言いたいことが…』

「もう神社着いたよ？早く行こ？」

『…うん。』

…"本で見たけど、本当に香坂くんはレトルトさんなの？"って、いえなかったな。
でも今は、波津見村に行かなきゃ。