意味不明なんてなんとでも。【rtrt】 (ページ18)

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第四章『別れ、そして危機。』#18 ページ18

『というか、どうやって掠れた所を見るの？』

「…うーん…。タイトルも分かんないからね…」

"頑張ろう"。そう決心したのはいいけどこれから先、何をすればいいのか。
そこだけが不思議だった。
…それに、世界が滅びるとか言ってるし。

「ねぇ。A。もし、この本がガセだったらどうする？」

ガセだったら。もし、ガセだったんだとしたら今までの努力は無駄だし、何もいい事なんてない。
でも、喜ぶとは思う。
だって世界がこのままでいるんだから。

『世界が滅ぶ事もないから、嬉しいかな。』

「そっか。…俺は、どうもいかないんだけどな。」

考えた事と同じ事を口にした。
でも、高坂くんの言った"俺はどうにもいかないんだけどな"って、どういう意味なんだろう。

「や、やっぱり平和な方がいいよね。楽だし。」

高坂くんは、さっき言った事を取り消すかのようにそう口にした。
自分は何も隠して居ないと、思うように。

『そうだよね。でも今までやった事が無駄なんだよなぁー。』

それなりに聞いてなかった感を出せたのだろうか。
まぁ、出せてなくてもそれでいっか。
私にはそれ程関係の無い事だろう。

「……そうかな。俺は無駄じゃないと思うけど。」

『そう？だってガセなんでしょ？何も残らないじゃん。』

本当にガセだったらいいな。なんて思いながらため息をつく。
…いや、でも本当にガセではないと決まった訳じゃないし。

「…A。期待してるとこ悪いんだけど、これ本当の事だからね。」

一気に希望が打ち砕かれた。
ガセじゃない…？だとしても、なんで香坂くんが分かってるの？
…ガセだって、分からないじゃん。まだ。

なのになんで、言いきれるの？

この話は、本当だって。