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『A』
彼に名前を呼ばれるのは、どうにも懐かしく
ただただ大人になった彼を見上げてしまった
『あんま見んな』
そう言って、私の目を優しく塞ぐ
『うん、ごめん
久しぶりだね土方くん』
あァ、と目を伏せる彼は
少しだけ赤らめた顔を、口元に持っていった両手で隠した
『結婚式、行けなくてごめんな』
『ううん
お仕事なら仕方ないよ』
『……仕事、な』
そうだな、と言う悲しげな目
『旦那、高杉晋助だよな』
そうだよ、と小さく頷くと
すげェ会社だなって軽く笑った
『……元気そうでよかったって言いたかったが
あんまり元気そうじゃねェな』
何かあったのか、と私の目を覗きこむ
そうか、やっぱり彼は私の幼馴染みなんだ
『難しいの、夫婦って』
どこまで相手のところに踏みこんでいいか分からないから
距離感が、イマイチ掴めない
『それは俺にも分かんねェな』
だよね、と声を零してしまったが
慌てて口を塞いだ
あまり言っていいことではない
そんな私に気付いたのか
気にするなと言いたげに、彼は微笑んだ
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ハル(プロフ) - あーむさん» 初コメありがとうございます!続編でも応援して頂けると嬉しいです!勉強頑張ってください! (2017年1月25日 17時) (レス) id: 33fffad235 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» 忘れてました!ありがとうございます!付け加えておきます (2017年1月25日 17時) (レス) id: 33fffad235 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あるばかさん» 嬉しい!!初めて私がコメントしたのも、そんな感じの直球なファンです!というもので、懐かしく感じました(^^)どうもありがとうございます (2017年1月25日 17時) (レス) id: 33fffad235 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ゆず子さん» ありがとうございます!これからも読み続けて頂けると嬉しいです!そして、子育て頑張ってください! (2017年1月25日 17時) (レス) id: 33fffad235 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 彩彌さん» わざわざ答えていただき、ありがとうございます!!使わせいただきますね!! (2017年1月25日 17時) (レス) id: 33fffad235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年1月10日 20時