【銀魂】ただいま、愛くるしい人よ

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『今日の夕飯はコンビニ弁当かなあ……』




盛大なため息を吐いた男は


隣りにいる男に愚痴を零す





『なに？嫁さん今日はいないの？』




『そうなんだよ


アイツさァ女子会だのなんだのって言ってさ』




あー、と共感している




まるで盗み聞きのようになってしまっているが


喫煙場所の近くに自販機が置いてあるから仕方が無い






『俺のとこもこの間実家に帰るっつって二日間家空けてたよ』





『二日かー……


いろいろ面倒くせェな』




洗濯と飯と風呂……と


気だるげな声で指折り数えた




……そういや、Aが家を空けた日は無いな



俺が帰ると必ず家に居て


待っていてくれている




これは、珍しいことなのかもしれない






『まあ、多少の息抜きがないとイライラぶつけられるし』




『我慢するっきゃねェんだよなあ……』





飲み終わったのか、ゴミ箱に捨てるような音がした




息抜き……ねェ




Aのことを考える度に


昨日の記憶が蘇ってくる





何日か俺が帰らなかったら


アイツの息抜きになるのだろうか





そうして気持ちが和らいでくれたら


あわよくば昨晩のことを無かった事になんて




…………なるわけねェよな







時計を見ると


短針は七を過ぎている





腹が空いたと感じるのは、あれが日常に溶け込んできていたからか……

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