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柊side
柊「…本当にすまない」
彼女はじっと俺を見る
そして、悲しげに笑った
「…私、まだ全然ダメでしたね…」
柊「お前がダメなわけじゃない」
「…結局、怖くて…誰も頼らなかった」
柊「…お前は悪くない」
自嘲気味に呟くAを見て、苦しくなる
どうしてそんな顔をする
どうしてそんな声を出す
助けてやりたいのに、助けてやれない
それから、俺は毎日Aの病室を訪ねた
たわいもない話、美術の話、今までの俺の話
といっても、ほとんど俺が1人で話すだけなんだけれど
そんな会話をしながら、彼女の様子が僅かに変化していった
何も映していなかった瞳が、少しずつ光を取り戻してきた
話しながらなら、少しずつ食事ができるようになった
俺が話しているうちに、ゆっくりと眠りにつくようになった
少しずつ、彼女の体調は回復しているように見えた
「…先生」
柊「どうした？」
「私…先生のために…何かしたい」
自分の布団を握りしめ、こちらを見ている
「…私は…何度も…救われたのに…
先生も…痩せました…よね…
病気は…治せないけど…何か…したい」
…俺の病気も進行している
Aの病室に来られないほど体が痛む日もあった
それでも…
柊「…お前が、元気になれるなら、俺はそれだけで救われてるよ
最初、お前が倒れたって聞いて、正直心臓が止まるかと思った
なんで、またお前が苦しまなきゃならないって…
それでも、お前は少しずつ元気になってきてくれた
それだけで、十分だよ」
涙を流すAをそっと抱きしめる
「せ、んせい…
お願いだから…死なないで…
また…1人になっちゃうよ…」
小さな体が震えている
3月10日に抱きしめたときよりも痩せた
柊「…ごめん、ごめんな」
「…怖い、怖いよ…」
泣かせているのは俺で
震えさせているのは俺で
涙が俺の服を濡らすけれど、そんなこと気にも止めなかった
しばらく泣いたあと、俺の服を握りしめたまま、Aは寝た
乾いた涙のあとが付いている頬をそっと撫でる
郡「…随分泣いてたみたいだな」
柊「 “ 死なないでくれ ” って言われました」
郡「そうか…」
Aをベッドに寝かせて、病室を出て、自分の病室へ戻る
柊「…俺も死にたくないな…」
1人で静かに涙を流した
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のあ - やばい クソみたいに面白い、、、語彙力の塊か、、、でも夢主ちゃんを好きな男子がこんなにいるとは、、甲斐くんめっちゃ好きなんだが(だれもきいてないですよ(ry (2021年4月12日 21時) (
レス) id: 1efa312b7c (このIDを非表示/違反報告)
あい - 遅れたコメ失礼します‥‥。凄く感動しました。涙が止まりません‥‥！ (2020年7月27日 19時) (レス) id: adcff3a35e (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 恭也さん» コメント、ありがとうございます！悩みながら書いた作品なので、そのように言ってもらえてとても嬉しいです！ (2020年1月12日 23時) (レス) id: ca4df633c8 (このIDを非表示/違反報告)
恭也 - この小説を読んでいるとき、ずっと泣いてました。すごく感動しました！ (2020年1月12日 0時) (レス) id: 734b1c5f2e (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - りんごジュースさん» りんごジュースさん、コメントありがとうございます！そんな風に言っていただけて光栄です！すぐに目を冷やしてくださいね笑 (2020年1月4日 18時) (レス) id: ca4df633c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バボちゃん | 作成日時：2019年4月16日 15時
