真実 ページ11
「ル、ルパンさん!」
小さな揺れにルパンは呻き声を漏らしながら、重い目蓋を開く
「…ん…エステルかぁ…?」
「じ、次元さんが、お、起こしてこい、って…」
「ふわぁあぁぁあ…そりゃあご苦労様だったな」
ポンポンと頭を軽く叩いてやると、エステルはふわりと微笑む
エステルがここへきて、すでに数ヶ月が経とうとしている
ルパンは当然のこと、次元、五右衛門ともだいぶと仲良くなり、フランス語で話すこともなくなっていた
「次元〜、エステル使ってまで起こすなんて、何かあったのかぁ?」
基本的にアジトの中でどう過ごすかは自由だし、アジトにいる必要もない
五右衛門に関してはすぐに修行に行くため、ほとんどアジトにいることがないほどだ
「あの胸糞悪りぃ奴、まぁた新しい宝石に手を出してやがるぞ」
「あぁ、エステルの元Maîtreかぁ?」
フランス語で書かれた新聞の一面には、にこやかに微笑む男と、麗しく輝く宝石が大きく取り上げられていた
元Maîtreの名は
「それだけじゃねぇ」
ほれ、と次元が指差した先に写っていたのは
「あ!ふぅじこちゃぁ〜ん♡
相変わらずのダイナマイトボディーなこと♡」
「けっ!気持ち悪りぃ!」
自身の武器を最大限に活かせるドレスを纏った峰不二子だった
「…ルパンさん?何か、ありましたか?」
そっとテーブルの下から、エステルがルパンのジャケットの裾を引っ張る
今現在アジトにあるテーブルはエステルの視線よりも少し高いため、エステルには新聞の内容が見えないのだ
(…あんましこいつの顔見せたくないしなぁ)
とニコラへの恐怖心を煽らないためにも、ルパンはそっと新聞を二つ折りにした
「ん〜?俺様の愛しい
「…きっととっても美しいのね」
「もうそりゃあね♡」
ルンルンと鼻歌さえ歌い出しそうなルパンを見て、エステルはクスクスと笑う
(これで、いい。この子にゃ、この顔がよく似合う)
そう、ルパンが思っていると、ドンッと大きな音をたててアジトの扉が開いた
「ルパ〜ン♡」
犯人はもちろん絶世の美女
「ふぅじこちゃあん!」
熱いハグをする2人の後ろで固まるエステル
「みねこ、先生?」
「!?先生、だと!?」
エステルの発言に次元が驚いていると、不二子はクスリと美しく笑ってみせた
「そうよ?私が彼女に日本語を教えてたの♡」
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バボちゃん(プロフ) - wo*rupisuさん» コメント、ありがとうございます!応援していただけると、頑張れます!! (2020年1月18日 19時) (レス) id: ca4df633c8 (このIDを非表示/違反報告)
wo*rupisu(プロフ) - 面白いです!更新頑張って下さい!!┏● (2020年1月17日 1時) (レス) id: 1ef614f15d (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 人形師さん» コメントありがとうございます!ゆっくりですが、更新していくので、これからもよろしくお願いします! (2019年12月18日 1時) (レス) id: ca4df633c8 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2019年12月15日 6時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 通りすがりの葉っぱさん» コメント、ありがとうございます!賭ケグルイのお話も進めようとは思っております!忙しくてなかなか更新できなかったんですけど、これからは更新できそうなのでしていこうと思います!よろしくお願いします! (2019年11月24日 12時) (レス) id: ca4df633c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バボちゃん | 作成日時:2019年9月14日 1時