[メリオダス]消えたもの２ (ページ14)

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☆45話☆ ページ14

エリザベスside

バン様との喧嘩と同じ様に、会場は不穏な空気に包まれた

観客たちはざわつき始め、私も動揺が隠せません。隣のAもどこか雰囲気ぐ変わっていた

「バカなやつらだ。もう少し茶番に付き合ってりゃその分長生きできたのにな」

「メリオダス様……？」

「……」

低い声。鋭い目。どこをとってもいつものメリオダス様じゃない

「ならさっさと本題に入るか……このバイゼルはそっくりまるごと俺たちがいただく！！」

「なにぬかしてんだこのガキ！！」

「おいでもあの強さ……」

「メリオダフの様子がおかしいぞ！？」

メリオダス様の発言に対し、観客たちが口々に言います。怒号の響き、怯えた声、動揺する声

ディアンヌも目つきが変わり、もはや私の知る彼らではなかった

「キング……」

「え？バン様……？キング様……？」

Aを抜いた七つの大罪達がリングへ上がっていく
キング様は手配書の姿で

そしてメリオダス様は服が破れ、むき出しになった肩を観客に見せてこう言い放ちました

「この紋章をよーく見やがれクズ共!!」

「俺の正体は七つの大罪団長、憤怒の罪＜ドラゴン・シン＞のメリオダスだ!!」

あろうことか、自分の正体を観客に明かしたのです

理由は私にはわかりません。ホークちゃんも不安そうにリングを見つめます

私は隣にいる彼女を見つめた

「A、皆さんは一体……！！」

「大丈夫だよエリザベス」

安心させる様に柔らかく微笑むA。ぽんっ、と乗せられた手はいつもと同じで私もさっきより落ち着いた

「あと1分以内に町から消え失せろ！！さもなきゃ……

＿＿＿＿＿俺たち七つの大罪がお前らを皆殺しにする！！」

その言葉にまた焦りました。けれど、「大丈夫大丈夫」とさすってくれる手に再び落ち着いた

聖騎士との決戦はすぐそこに